ボウエンテクニックの圧の「押し手」と「刺し手」というイメージ



現在、私は、ボウエンテクニックという手技を習っています。


そのボウエンテクニックでの圧のかけ方が私には興味深くて。



規定上、ボウエンテクニックの手技に関わる詳細をお話できないので、
興味ある方はぜひ、一度セッションを受けて見て下さいね!となるのですが。 ^-^



ボウエンテクニックの生みの親のトムボーエンさんというオーストラリアの方。
東洋医学系の友人と話をするのが好きで、その下地を自身の施術にも取り入れていたようなのです。


そしてそのボウエンが成した手技の片鱗が、
圧をかけるときのやり方に活かされている。
そんな気がしてならないんです。


それは鍼の専門的な本を読んだり、
実際に鍼灸師に鍼を受けてみればわかるでしょう。


右手で鍼を刺す前に、左手で針を刺そうとする場の皮膚を軽くたぐって引き延ばすような下準備をしている。
そうすることでよりツボ(=経穴)を探索することにもなりますし、
明瞭にツボの一点が見えてきてそこを刺しやすくなる。


経絡というのは、おそらく筋肉と筋肉の隙間の筋膜層を走行しており、
その経絡のラインがなんらかのダメージを受けて流れが滞りだすとツボが生じる仕組みなのです。


なのでもし元気そのものの経絡状態であれば、
ツボなんてできていないいい感じなのですね。


そしてツボ自体は筋膜が体内で引き連れてどこかあらぬところによれてしまえば、
本来教科書的にはここに特定のツボがあるはずだと思う点が、、、
やはりあらぬところへ移動してできてしまうのもツボなんです。
ツボは数ミリかそれ以下の単位の「点」であることも稀ではなく、
その「点」からちょいとずれたところに鍼刺激をいれても効きが弱くなるわけです。



だからこそ左手でツボの周囲を特定するように皮膚表面を引っ張って伸ばして、
「ここにツボがあるぞ!」というところを見つけてから鍼を刺すのです。


私は鍼を刺すことはできませんので、
自分に自作てい鍼でアプローチするときに、
そのような真似事をしておりまして。


その刺す側の手を「刺し手」といい、
ツボを探るため皮膚を引っ張って皮膚のたるみを無くしていく手の側を「押し手」といいます。




ボウエンテクニックの圧のかけ方で、
面白いなと思うところがあるのです。


圧をかける特定ポイントを見定めて、
そのツボ等に関わる一本の筋肉に圧を横に横断させるため、
皮膚をスラッグして圧をかける考え方があるのですが。。。
それそのものが「押し手」が「刺し手」も兼ねている。


ボウエンテクニックの場合、両手で圧をかけることも多いため、
一見すると「押し手」「刺し手」という概念を思い浮かべることも少ないのかもしれませんが。。。


自作てい鍼での研究に余念がなかったから、
「これって鍼を刺すときの手順が感じられるなぁ」と思えた。 ^-^



推測ですが研究熱心で実践鍼灸師をなさっている方は、
押し手が的確かどうかをこだわっておられ成果がほぼそこの時点で決まることをしっておられます。
それとおそらくボウエンテクニックの深いところも共通していくのかもしれないので、
彼らにはボウエンテクニックのマスターは容易ですね。
そんな気がします。



最近は、ボウエンテクニックで圧をかける点を使い、特定の筋肉部分を適宜チェックしているのですが。
もともとはボウエンテクニックの場合は、とてもジェントリーな圧をかけるのを旨としているのですが、、、
私の施術では深層筋の状態を理解するためのチェックとして使っておりますから、
はっきりいって圧がコリッと強めにて深層部の状態をはじき出しています。
ジェントリーな圧では深層筋部分の癒着具合は測れないのでいたし方ない。


それで申し訳ないところですが、
あんまり気持ちいい圧とはならないのです。
むしろ、びっくりした〜という感想の人も。



ただし現在のやり方を推し進めて練磨して圧のかけ方を工夫すれば、
びっくりさせないでも深層に触れて観れるようになるのだろうと思います。
それには今の数十倍も圧のかけ方を試行錯誤すればクリアできるでしょう。
そこは挑みたいところでもあります。



しかしそのようなことを続けていて気づく点もでてきます。
この強目の圧でぱっぱと体を通しでチェックして観ていく。


するとです。
そのチェックを加えただけで施術である程度繰り返し筋膜を緩められているお客様は
さっ〜っと筋硬直した部分が適切に緩みだしていくんですよね。


深層筋まで解けている方は、その変化は目を見張るものがある。


おそらく解かれた本人はほとんど気づいてないと思うのです。
そんな簡単に関係のなさそうなところをコリッと圧をかけられて、
とっとといろんな部位が解けるわけないだろうという思いがある。


ただ解いている私は「えっ、これだけでぐにゃぐにゃってなっちゃったぞ」と ^-^;
諸手を挙げて喜ぶところです。
効率がいいです。


そのおかげで、
さらにステップを深めた部位へまでリリースが進めるということですから。



ボウエンテクニックの圧点を全身の状態を筋を触れてチェックする点としてして圧をかけること自体が、
リリースに直結しているんですね。



そこは非常に興味深い。



ですが、こんなことをしていると完全に自己流が定着して取り返しがつかなくなるでしょうから、
どこかで修正を図りつつ本来のボウエンテクニックの奥深さも理解し触れていきたいと思います。


そこもやはり、バランス感覚なんでしょう。