経絡を使って体をシンメトリーにするには?

身体公式のひとつに、「シンメトリック・ボディ」というアイデアがある。


シンメトリック・ボディとは、身体の左右対称性のことです。


ですが、突っ込みどころとしては、
人体は、シンメトリーなんかじゃないよ!
だって体内に在する内臓は右に肝臓があって、左に胃。
心臓は左側の肺を小さくするよう削る。
などなど胴体内部ではアシンメトリーな状態がほぼほぼだから。。。


と思うところもあるでしょう。


ただ胴体内部の臓器は、ゴムで出来たボールに水が入っていて各臓器が浮いている感じ。
臓器内部もですがその周囲も多くの体液組織で支えられたおかげで浮力が働くのですね。


実際は大腸を吊ったり卵巣を吊っていたりなどと幾つかの位置を固定しているところも。
でもそんな部分を感じつつも、宇宙空間を漂うかのようだと表現する人もいるようです。
そんな様式で臓器たちは全体性を保ちつつパッケージされているのです。


おもしろい見方だなと思いませんか。



施術前にお客様の身体バランスをチェックさせていただくときに、
ちょっと意外なことをいうようですが、
体のバランス全体を単純にシンメトリーかどうかという見方と同時に、
体内を通る経脈の伸張や緊張などの状態をイメージし観察するのがセットです。
厳密に言えば、完全には立ち方だけで即効で経脈の状態を即断するには危険で、
十分に取り扱いを注意しなければならなりません。
それは「私はこう観たんだけど・・・」と、
ついつい口走って確からしさの低い情報をお客様に伝えない、
ということに気をつけなければならないのですが。



それでも、実際の施術では、
先入観を入れない程度に見立てとしてそれを参考にしています。




経絡治療という12経絡の流れの情報をキャッチするアラームポイント等を把握することで、
その一本ずつの経絡線の区切りごとにチェックできる。
それは施術者として人の体の健康さ加減を推測するためには大変に都合のいいツールになります。


分析的に過去の先達たちが観察し情報を取りまとめた経絡知識が活かせるようになるのです。
それは膨大な経験則から導き出された経絡に関する知のデータベース化された情報です。


そちらを参照しつつ人体をみていくとすれば。
たとえば一本の経絡の状態を観るだけで、
その経絡の関連筋全体のコンディションをイメージすることもできますし、
機能的なダメージや性格傾向まで、そこに隠されているものなのです。


それは同時に経絡が幾本にも別れて機能分離してあるからこそ、
それぞれの経絡の専門性を高められるのですね!


そしてその機能分化された情報を統合させる司令塔となる脳内へと集めてから、
バランス感覚のいい総合判断を下して体の各部へとリアルタイムに司令を下す。
主に経絡は自律神経的な流れを読むというところに特化していそうに思えるが、
実際は経筋という経絡と筋肉の同体である性質から
姿勢の制御等にも関わってくる運動器についての情報もそこから読み解けます。



体の中の筋膜が癒着が進んだり
プロプリオセプションからくる神経系の誤作動等が生じれば、
一体それはどうなるのでしょうか?


たとえば体の中にある伸び縮み可能な筋肉や靭帯等の軟部組織へ
脳から「動け!」と命令が出ていたとしても伸びたり縮んだりと、
意のままに言うことを聞いてくれなくなるのです。


本来、
人体を物質的な建築構造体として脳は捉えており、
最良の安定した状態へと骨組み強度の高い位置に
ひとつひとつの骨をベストポジションへと設置できるように造られているのですね。
このときの様子は、五重塔を重ねてイメージするかのような左右対称性があります。


それが一番、無駄なエネルギーロスがないため、
生き抜くのに最善の選択をしていることになる。



体内の筋膜の癒着が進んで行ったり、
脳内に造られる自身の体を制御するときの元帳としてつかう体のナビゲーションシステムが管理したものの不備により。。。
それらから筋膜の癒着が発生したりしてなど、など、
それが元として生じた経絡ラインの描かれ方から左右対称性が失われます。





たとえば、下図の背中に膀胱経という経絡線を書いてみました。
本来、膀胱経は背骨を挟んだ形で左右対称に存在する経絡ですから、
左側の膀胱経の線も描くべきですが雑多になり過ぎそうなので割愛しました。
ただ左図のずれているほうの膀胱経を描き込めば、
アシンメトリーさが助長して感じられる状態になるでしょう。


右側図。こちらはよく標準仕様の経絡図を見ればこんな感じに描かれているものです。
左側図。こちらは右利きで腰椎部分がL字に曲がった方のパターンの歪みを描きました。


すると理想型の膀胱経をもつ右図と比較すれば、
全体的には描かれている経絡線の流れはそのままであるものの、
経絡線部分の一部が詰まっていたり、
別部分は引き伸ばされ過ぎて引き連れが生じている感じですね。


膀胱経の緊張と引き連れ.jpg



ちなみに、
実直に私がいつもしているような
筋膜の癒着が進んで骨と同じ程の硬化した組織化したものを緩めることでも、
対応するという手段、手法もあります。


個人的には、そこの技量を増して物を見れる力を自分のものにしたかったので、
そちらへと心血を注ぎまくってきました。




ですが状態によっては、
感覚受容器といわれる部分のクリアリング(加筆訂正などの改良)が進んでいけば
動きのナビゲーションシステムといえる固有受容器へ至る情報が
現実界と合致し始めて理想のレスポンスが取れるようにもなりますから。



つまり、目的はひとつですが、手段はいろいろあるものですよね。



それにより体の操作性を上げていくことで、
毎日がちょっと変わるという時間を積み重ねていく。
それによって傾斜した体を支えるつっかえ棒として使い込んだ筋膜の癒着も緩み、
そしていずれはなくなっていくこととなる。


その体の初期状態がかなり癒着が進んだ人には、
体の内側の状態は相当な複雑怪奇な状態にねじれや断層化した設定が幾多も入っているので。
そのような際は、固有受容器を改善させるにも時間が多くかかったり、
または本人が予測不能な痛みや引き連れなどの不快なブレーキがかかることが多くでてくる。
そのような場合は、ぜひとも、私どものような筋膜リリースのような選択もご検討を願えれば。。^-^
と切に願うものです。。。



私が固有受容器へとアプローチをする手技というと、
アプライドキネシオロジー」でした。。。
ちょっと不思議な狐につままれた感じの成果がだせるときもあって、
本当にいざ、、、いざ!!となったときに使うこともありますが、
そちらが私の本業的なものではないから技は知っていても磨きが甘い。
そのような自覚がありますから。
同業の先生方がそのようなところも甘受していただけるときに、
たまにつかってみるというものでした。


動き方で言えば、
たとえばフェルデンクライス・メソッドも、固有受容器へのアプローチをしていると思っています。
脳のプログラミングを改善させて身体操作が書き換わるという。
ほんとうにおもしろいなぁと思って、ずっと愛読しているのが、
フェルデンクライス身体訓練法」です。


固有受容器に語りかけるときに優位性ある変化を生み出すには、
実は交感神経優位の普段使いの私どもの戦うか逃げるかほどの、
体の各戦いや逃走に必要な筋肉へと過剰な血液を送る状態から離れたとき。
ていねいに、疲れる日々の生活をしている自分におつかれさま!といって、
脳波はα波モードに入っているときにだけ、
容易に固有受容器へ加筆修正ができるほど深いアクセスができるものです。



で、じつはここ最近、私が話を出しているボウエンテクニックという手技。
・・・私が、こちらを受けたときに、相当驚きました。


日頃瞑想をする習慣を持っていますし、
神社仏閣で気を静め、気の流れを整えるよう修練しているので、
自身の内側に起きる気の流れの変化には敏感なほうです。


実際に表す面としては、そのような敏感さを周囲に乱されそうな操作を受けるリスクを感じると、
完璧といえるほどの強固な壁やブロック築くという厄介な性格をしているため、
「鈴木くん、生きにくい人生を送ってるよね」と、とある先生に指摘されたようなところがある。


だからどちらかの先生の施術を一回受けるというだけでも、
踏み切ることができないという融通が効かないものでして。。。。




そんな私でも相当に勇気を振り絞ってボウエンテクニックを講師の先生から受けたときがあって。
そのときに驚いたところがありました。


勝手な個人的実感ですから一般性を保証するものではありませんが、、、
脳には固有受容器に至る前に感覚受容器のブレーカーも用意されていて、
そちらが遮断されて動きがぎこちなくなるような問題も創りだされます。


ですがけっこう頑なな自分の性格傾向までが身体の動きのぎこちなさと、
ほぼほぼ同列に扱われているんだなという感情面でのリリースが起きて。


このときには特定の筋肉部分の硬化が特定の感情をレコードしつづける、
ということは私自身の施術をさせ続けていただいてしっていましたから、
こういうことが起きているんだなぁ。。。
と興味深く観察をしていたわけですが。。。。。



すると、、
「まてよ?!
すると特定感情のリリースが起きたということは、
それに関連する筋肉が緩んでるって言うことなの?」


と、はっと気づいて、自分の体をチェックしてみたら、案の定。。。


まぁ、一回だけのセッションしか受けていないので、
数週間後には戻っちゃったところもございますが、
完全に元通りのネガティブなモードに帰った感じではありませんから。


進歩させてもらえたんだなと。  ^-^


その充実した感覚をもってボウエンテクニックの学びの場に足を踏み入れたのですが。



で!!




長い余談になりましたが、
実はボウエンテクニックの手技は、
経絡部分をムーブさせて固有受容器がいい感じに整えられるようシンプルかつ洗練されている。
ひとついえば、体をシンメトリーな状態へ移行させる工夫がたくさん含まれているんですよね。
体を深い安息の状態へ包まれるようにスムースに移行できるところとかも。






たまたま昨日、ボウエンテクニックをともに学ぶ方々の有志で集まり練習会があって。


その方々のなかで、
「やっぱり、このボウエンテクニック、実際にひとりでも多くの方々に体験してほしいですよね」
そのような気持ちでいる方々でした。
その有志の方々以外の人も、実際にボウエンテクニックを受けてみて、
自身の体でその不思議なよさに惚れ込んで可能性も感じられた方々で、
その感覚を多くの人と共有したいという気持ちが大きいのです。



そのボウエンテクニックのファシリテーターの卵の方々。
今は練習をさせていただく意味を込めて1000円ほどをいただきセッションを提供したいです!
といっておられました。
(ただ昨日の練習会の参加者の方の体験セッションについての詳細決定は、これからとなります。乞うご期待!)



ワークベッドが置いてあるレンタルスタジオをお借りするだけで、費用がかさむので、
実質、今だけの持ち出しの体験セッションの提供ということでしょう。


ぜひ、そのような体験セッションを受けられる機会があれば、
皆様、直接、まさに希少なボウエンテクニック体験をしてみてくださいね。
そしてできれば3回ほど体験していただいて、感想をきかせてください。




同じく学ぶたちばなさんが先頭を切って体験セッションの無料提供をしていって、
その後に、情熱を持ったボウエンテクニックのファシリテーターの卵の方々も続く。


ボウエンテクニックって、いいものだと身を持って信じているからそれを伝えたくなるのでしょう。


クラスの皆さんが、行き着く先には、すがすがしい風がそよいでいるようです。