施術成果は数値化してチェックするようにすると、実績の判断材料にもなるのです


私は、自身で考えていった施術技法が、
どれだけ役に立つかをチェックします。


ときどき目分量で適当なことを言っているんじゃないの?!と、
同業者の方からメールを頂くこともありますが、
そんな子供だましでは感性鋭いお客様には通用はしないのです。




今以上の施術成果が得られるようになったかどうか。
施術の場でその施術技法を使用する前に、
自身の体を使いインジケーターになる筋肉の狭い特定部位を選びだし、
筋膜リリースがなされた成果量を計測して施術技法を使う前後の変化を数値で計測していきます。


関節の可動域を数値化してチェックする方法もありますが、
私はあまりそこを信じづらい経験を幾度もしてきたため、
関節可動域チェックには不安を感じてあまりしていない。


なので今、
講習会を受けているボウエンテクニックでおこなう
肩の上げ下げを観て状態の良し悪しや傾向を調べる。
そこに新鮮な感じを持ちました。





そのとき計測に使う計測機器が、
圧痛計」と「筋硬度計」です。


まずは「圧痛計」。
圧痛計1.jpg


あまり観ない計測器かも知れませんが、
計測器に添付してあったペラの紙には、
【用途】異常圧痛経穴点とその変化群(帯、野)の知覚的計量測定。
というように書かれています。


つまり、特定の経穴(=ツボ)に押し当てて、
計測器の先端のゴム部分を押し付けると
痛みがどれくらいの押し付け量にて感じられるかをチェックできるものです。


チェックする経穴に異常が出ていれば、
軽く触れるだけで圧をかけなくても激しい痛みを感じてしまう。
そのような状態が、深く筋膜部のリリースが適正にされれば、
徐々に押し当てる圧を増しても圧痛が起きづらくなっていく。


100%痛みが消滅するのがいいんだというよりも、
どれほど軽減率が現れるかを把握するのが目的です。




次に「筋硬度計」によるチェックも役に立ちます。


筋硬度計1.jpg


筋硬度計により、
ハードに体を酷使したあとのかたまった筋肉部位が
どれほど柔軟性を取り戻せるものなのかを数値で確認できる。


私がこれは本当に画期的な施術だ!と、驚いたものの裏には、
明らかに今までの施術法とは一線を画する結果を数値で見た。
そのときの劇的な驚きをあらわしています。


圧痛計を利用して計測するときは、
痛みが出てくるまで押し付けます。
圧痛で状態を調べるメリットも大いにある反面、
「痛みが出ている条件や質」により計測意味が化ける複雑な絡みがあって、
一般の方々が痛みが減ったと驚かれるほど簡単には喜べていない私がいる。


ただ筋硬度計で施術前と後の自身の体の状態の変化をチェックするときは、
不思議なほどその改善幅が画期的な様子を受け入れて喜べている私がいる。 ^-^


私がボウエンテクニックで手の使いを試行錯誤したときに、
合気柔術の手の使いを積極的に取り入れていったのですが、
それが
「えっ!表層筋ばかりか中層筋の中ほどまで、指での圧でリリース出来ちゃったじゃないの・・・」
といえるような筋硬度計での筋肉の柔軟性を取り戻した数値を見ることもできた。


圧のかけ方は、通常のボウエンテクニックのやり方とは離れてきている。
なのでどうも、ボウエンテクニックを習いに行っているというのはバツが悪いのだが、
いずれは私の現在の圧の作り出し方を磨いて
本来のボウエンテクニックの仕様に近づけたいと考えています。



そしてインパクト圧をかける施術でも、
圧痛計や筋硬度計で計測した数値がよかった。
それも持続性が当初考えていた以上によくて、
その意味はいつも以上に深層が解けたのだろう。
生理的な物で動脈は切れたら死ぬ血管ですから、
できるだけ骨に近い深部に埋め込まれています。


自身の手の指先でどんどん米粒大の半分以下の問題点まで見つけ出してはリリースを繰り返し、
それから深部に強く埋まる筋膜の癒着部を特定してインパクト圧で「トントンッ!」と緩めて、
全体の問題部分を落ち着かせていく。


すると今までにないいきのいい状態に筋肉が蘇っている体感を持てたのだが、
それがまさに数値になって目の前に現れて評価されたときには嬉しいものだ。


自分自身の背中には自らはできないのだが、
お通いいただいているお客様にはそれから重りが活きたブロックを使うリリースをして、
さらに解かれた部位のムラを綺麗に拭い去って筋肉の流れがスムースに動けるように仕上げていく。


それが加わると、さらに検査数値がよくなっている。


ただ、実は各パターンで検査した数値を元にして考えると、
おもりを使ったリリースは利用をしなくても、
リリース後の数値は十分なセッション成果が出たといえる。
そのような状態に至っていることもわかってきました。


重りを使った大胆な深部圧を作り出してきたずり圧は、
大きなリリース成果を生み出し、
やり方に進化も加えてきました。
それにより技術的に進化してきたことで、
さらに人体というものはどのような存在かと触れる深さが増してきた。
そのような貴重な理解を与えてくれた手技テクニックです。


ですが、重りを活かしたずり圧をかけるには、
多大な施術者への肉体的負担や神経を削り痛める状態を強いてしまう。
そういったものだから、
数名の私の友人がやり方を習いたいと来たが、
数時間せずに足腰が立たなくなったし、
「このようなやり方は、施術をする側の体を痛めつけるやり方だからやめなさい」
と、いつのまにか私へアドバイスを残して帰っていかれる始末でした。


そういわれるのもわかります。
実際、重りでのずり圧をかける施術をする側に立ったことがあるなら。
自分の足腰を鍛える以前に、
施術中に意識が飛ぶほどの疲労感や筋肉痛が襲ってきます。
根性でどうにかなるというレベルでは、ありません。
私は、自分の考えたアイデアの原石を少しずつ磨きながら自分の体を作ってきました。
私も死にものぐるいで体の操作法を会得しないと死んじゃいますから、^-^;
全勢力を向け今の自身を捨て新たな自分に仕立てようとしてきました。
その過程があるから、どうにかこうにかやっていけているようなもの。
仮に私のやり方を他者がやっておられているのをいきなりみたときは、
きつそうだな〜と思うでしょうし、決して真似しようとは思いません。。。。。




あと問題として、重みのあるブロックを使う施術を行えば
多くのお客様に施術を提供することはできなくなるというネックがある。


これは私が言うのも何ですが、、、
施術院を経営するなら、致命的欠陥です。



それもあって、
いま、おもりを使ったリリースをどのように扱うようにすべきかを思案中です。



それもこれも、
手技テクニックを施す前後での数値化をおこなってきたため、
もしかすると、合気柔術でならった手の内の裁きとインパクト圧との相性を深めて調整をすることで、
重りを使ったリリースをリリース上の面積的にも越えて数値を残せるかどうかがキーになってきます。



施術成果の数値化は目分量や指先の感覚ばかりでは
他者へのプレゼンが難しいという点を拭うわかりやすさもあるが、
自分自身へのその施術技術との付き合いを考え心を動かす判断材料にもなるのです。



チェック機器.jpg