大腰筋を伸筋として使う歩き方(昨日アップした内容をリライトしました^-^)


昨日:こちらの書き込みをさせていただいたのですが、
出掛けのバタバタした時間に、再読をせずにアップしたためわかりづらさが目立ちました。
それにより加筆訂正させていただきました。(2018年4月7日午前11時50分)


お客様の補講用に、ざっとだけ文章化させていただきますね。 ^-^


おそらく大腰筋が伸筋扱いできる概念がないと、
なにをいってることかわかりづらいと思います。
m__m
後日、時間を見つけて、わかりやすく解説できれば。




1、姿勢が大事です。(立位の自然体)
  まずは脊椎を骨で立てて積み上げる感じにします。
  その際の意識は起立筋、腰方形筋等は緩め伸ばす感じですね。


施術中にお伝えしているレベルのまっすぐ度合いで立てるというのが基本です。
・胸の位置、胸は下を向いていないか、上を向きすぎていないか。
・頭の位置、頭は前傾していないか?
・肩は内旋していないか?
・横隔膜の挙上により、大腰筋のたるみをとっているかどうか?(呼吸力)
・吊り腰(胸椎11番当たりの皮膚一枚を軽く上方へスラッグした感じ)になっているか。
・その他、、、、。



これ以外にも注意点はあるのですが、まずはこれくらいを意識していきましょう。


立位の自然体がよく整えられているかどうか。
その練の深さで大腰筋を伸筋として活かす歩法がこともなげにできるかどうか、決まります。


ただうまく立つこと自体が、やってみると要所に筋膜の癒着等があれば難しいので、
できる範囲でやってみるのが大切です。
日々意識をもって練習に取り組むようにするのがいいでしょう。


まずは、自然体で骨、靭帯、腱を活かして立てるように。
そこが大切な大腰筋を活かして歩くための前提ポイントです。


筋肉という伸長したり収縮する不安定さがある部分を意識して立つ場合、
どうしても筋肉を縮めていくことで処さを操作しようとしがちです。
多くは体の前面にある呼吸に関係する筋肉群を固めて体軸が前傾させる。
そのような立位グセを持つ方が多いようです。


体軸が垂直から傾斜した時点で、
筋拘縮を起こして転倒を防ぐ防衛的反射が起こります。
前面の筋を筋硬化させ、あたかもつっかえ棒を体に仕込んでしまうのです。
その時点で全身の関節は、すでに詰まりがでて、運動しづらい状態ですね。


省エネで立つ訓練の一環として、
少しずつ筋肉を使わなくても立てる意識へ、スライドしていくよう練習しましょう。



2,大腰筋歩行のための下準備  足底を浮かせる


以下、右脚を前に出すというムーブメントの分解説明です。


両足で立つ状態。
そこから右脚を前に送り出す場合に、どのようにするか。


左側の大腰筋を伸長させて腸骨ごと下方へと押し込みます。
バランスを崩さずにそのまま立つことができれば、
脱力をした右脚部の右足底が空中に浮き出します。



足底の空中浮揚状態を作り出し、摩擦を消します
体を運ぶ際の、最小限の必要な部分を持ちあげるだけで済ませるのです。




3,大腰筋・内転筋群・ハムストリング・ふくらはぎ及びアキレス腱を使った後ろ押しへ


以下、右脚を前に送り出すムーブメントの分解説明です。


2,により右足部底が空中に浮いた状態になっておりますね。
右脚を前に出すことで一歩となるのですが、
右足部分へ意識を配る必要はありません。
もし右脚を前に進めようとすれば、
その時点で膝に力みが入りだして、
大腿直筋等の体を前方へと進めることに対してのブレーキをかける筋肉が作動します。


意識を置くべきは、後ろへの力配りのみです。
左側のハムストリングを後方へ押し出そうと言うところでしょう。
注意すべき点は、左足で「地面を蹴る」のではありません(理由は後に書きます)。


実際は、こなれてくれば左側の大腰筋の回転を解く力や内転筋の伸張力、
ふくらはぎ及びアキレス腱という身体後面へと力を送り出すことになります。
その後面へと漕ぎだす力を借りて、
骨盤の右側が前方に向かい中心になる脊椎意識をした回転軸を活かしつつ回転していく。


(※骨盤は前傾や後傾、左右に傾斜するようなことのないよう地面に対して水平にキープ
  骨盤の傾斜があればエネルギーロスになるだけでなく、
  大腿直筋等の力みが先走り大腰筋をつかった動きはうまく実りません)


すると、ここからは、自動で勝手に体が反射的操作がなされだします。


浮足となった脱力している右脚部は振り子を前へと進められたように振れる感じに動き出します。
そのときは右脚部の膝が不用意に曲がったりはいたしません。
右足部が重りが仕込まれているような感じをイメージすれば、
振り子感覚を可変性ある動きにすることもできるでしょう。


そうなると大腰筋上端の付け根部分から足先まで、
まさしく脚がしなやかに連綿と流れ連なるように見えてきます。


つまり大腰筋を使った私のイメージする歩行では、
立位での垂直軸と、
骨盤や胸郭や頭部の水平軸を綺麗に維持すること。
体幹内部で骨格の位置関係を感じ、つねに修正がかけられて、
整えられるよう調整可能な状態を身につけて置くことも大事ですね。




■大腰筋を活かした歩行で蹴らない歩きを心がけてほしい理由
・地面の接している足裏で、地面をことさらに蹴ることはありません。
 地面を蹴れば体の上下動が生じ、脳のブレにもつながり歩行中の思考が低下するものです。
 必要以上に体を持ち上げて下げれば重力に逆らった過剰な運動とされ、
 それは皆様が想像する以上に大きなエネルギーロスになりますから、省エネでいきましょう。
・地面を蹴った瞬間、反射的に大腿直筋や外側広筋等の、
 進行を妨げるブレーキ筋を作動させてしまうことになる。
 大腰筋と大腿直筋は、両方を同時に機能的な使役が不可能な取り合わせ筋です。
・蹴って歩くと、それにより慣性の法則を活かした歩き方が実感できなくなります。



それが、一歩になります。