『 働き一両 考え五両 知恵借り拾両
骨知り五十両 閃き百両 人知り三百両
歴史に学ぶ五百両 見切り千両 無欲万両 』
これは上杉鷹山の名言です。
含蓄に富んでおりますね。
特にビジネスの世界では、
見切らずにずるずるしていれば、
大変な損をすることもあります。
過去はそれでよかったが、今は違うときもある。
そういうことも、見切らなければなりませんね。
実際にやってみてどうだったかを検証するとき。
それも見切りが必要となっていくことでしょう。
見切る決断を下すには、
机上の空論を出た実践からしか生まれません。
たとえばエクササイズの方法も、世の中にはだいぶ量多くあるようですが、
そのすべてを実践することはできません。
実践する基準は、自身の状態をどれほど的確に理解できているのか。
もちろん自身の現状は刻々と変化しているもので、
数日たりとも同様のままということはありません。
だからこそ自身を客観視して把握する力が必要で、
その理解できた範囲で自分に必要なエクササイズを選ぶようにします。
つねに現状に合わせた刷新をしていくことが大切なのです。
「自己の状態を観察して、見切ってくださいね」ということは私もします。
見切るための練習をしていかなければ、
いつまでたっても独り立ちができません。
そのような人生ではよくないと思います。
見切るにも、成功ばかりではなく、失敗もします。
えてして、失敗から学ぶことが多くあるでしょう。
真剣さもリスク回避と成果回収にかかっています。
個人的には、致命傷にならない程度の失敗こそ「価値がある」と思っています。
そこには見切りの甘さを振り返り、多くを学び、次回に活かす知恵がうまれるのです。
それを避けて安全な道だけを進むために他人から知恵を借りるばかりとなります。
借り物は、しょせんはまがい物に近しい性状を持ちます。
本物とは、決してなりえないでしょう。
まずは自分でやってみて検証して、判断する。
そのような積極性は賞賛されるものと思います。
そして最後に、
シビアに必要なもの以外は見切りをつけて手放すのです。
それはきわめて創造的な作業でもあるといえるでしょう。