ホットストーン用の玄武岩で、コンコンと当ててしこり部位をリリースする方法をもちいています。
それにより無理なく今までリリースが不可能だといえるような癒着がひどく根が骨に達した部位に、
適度な刺激を与えてその部位の状況を変化させることができるように工夫して解いているので。
このリリース方法は、非常に強力です。
場所により加熱された状態の石でコンコンするのでなければ、患部の炎症は強まり痛みが増すことになります。
それに冷たい玄武岩を使ってある程度しこり部を強くたたいても、癒着は緩むようなことはありません。
だから石を熱して適温に温度を与えられた状態の石をもちいることが大事なんですね。
ちなみに、私は以前に、私が真鍮製スティックでさんざんポイントの絞り方や打ち出す方向など、
すでにコンコンと当てて解くリリース法について研究してきたところがあります。
それによって精度よく思うところへと着地できるようになっています。
つまり、ホットストーンの玄武岩をコンコンと当てるリリース法は、
過去の私の施術法との地続きなのです。
だから安定感あるリリースができるのです。
ですが大きな課題がありました。
ホットストーンを使ったコンコンでは、
精度の面で10ミリ以下はとらえづらく難しく感じていました。
石が患部に接触する面が広すぎるのです。。。
それにより一番の問題は、
肘や膝、その他の関節部へのアプローチには角度調整や力の入れ具合が難しい。
特に主要な関節は神経の状態がそのところで引き連れが起こりやすいのです。
その部位への刺激が適切に加えられて、その神経部位の問題が絡んでくるところを落ち着けるようにしたい。
たとえばホットストーンで筋が緩みだしても、
神経(特に交感神経)に引きつれが内部で起きていると、
それまでの筋肉状態に戻りやすく姿勢状態がよい状態にキープしづらくなるでしょう。
そのような考えで、
いろいろホットストーンでコンコンと当てて解くやり方を工夫して実験を繰り返していました。
少しずつ改善改良は加わるものの、今一つしっくりこないところがあるのです。
根本的に、ホットストーンでの関節部のリリースは温めに徹するのが得意であって、
コンコンと当てて解くには、場合によって無理があるのではないか?
という結論が導き出されてきました。。。
さて、困った。。。
そんな折。
昨日、施術中に手持ちのアクティベーターに触れたら、
いきなりばらばらに壊れまして。。。
私:「あっ、壊れちゃった!!」
お客様:「えっ、どうしたんですか!?」
私:「な、なんでもありません (アクティベーターがねじ部分から外れて分断して床に落ちたため拾いたいが、施術中だからあとにしよう・・・)」
施術が終わって、アクティベーターをチェックすれば、
ひどいこわれ方ではないから問題なかったのです。
ほっとしました。^-^;
そのアクティベーターを組み立てて調整しているとき、
「 もしやこれは、ホットストーンの加熱をベースにしてアクティベーターを使えば。
関節部位のリリースが、さらにうまくいくのではないか? 」
と思いつき、今日は自分を実験台として研究していました。
すると、思った通りです。
高速で打ち出されて神経部位の問題を改善させるアクティベーターの作用が
ホットストーンで緩んだ体に加えられることで、
体の落ち着きが瞬時に深まりました。
交感神経の異常緊張状態が続くと、
それに慣れっこになってしまいます。
すると緊張している状態であることさえ気づかないところですが、
それが交感神経の緊張が解除されて通ると、
どっと不要な力のはいった力み部分が落ち、
安定する感じになります。
それを体の落ち着きが深まると、表現させていただきました。
アクティベーターを使っていきたい部位ですが。
肩鎖関節と胸鎖関節、
または場合により仙骨や恥骨結合部へ改善を加えるときに最適でしょう。
神経部分への後々まで続く影響が与えられるでしょう。
使うものの印象としてですが、
アクティベーターを使うならば、
1ミリ単位の半分くらいの精度で患部の問題を把握して、
そこに対して適切に筋の遊びを取り除くような押手をつかい正確に打ち込めます。
※ もちろん、何ら知識なく適当に刺激を与えるのは危険です。
一般の方は、安易に真似をしないようにお願いいたします。
アクティベーターを使って刺激を加える前に加熱を5秒程度かそれ以上を行えば、
より問題ある患部の状態が浮かび上がってくれるので、
それを見て遊びを除いてそこに打ち込むことができる。
今までアクティベーターを使っていたのですが
いまひとつ、効果の引き出し方がうまくいかず、
ここしばらくは手にしていなかったのが。
これで私らしいアクティベーターの使い方ができるようになり、
以前以上にアクティベーターの効力を引き出せるように感じました。
まだこのやり方は、自分自身に対してだけ行って実験する段階です。
なのですぐに施術の場で使えるものではありませんが、
興奮した交感神経系を落ち着ける神経系へのアプローチをものにするには、
時間等を投資してもいいアイデアかもしれません。
手技も、ひとつの技術にこだわらずに、
学んだ技術を総動員させて施術にあたれば、
さらに、いいものができてきますね。
余談ですが、
先日、同業者のお客様から、
「鈴木さん。ずいぶんブログでマネできそうなところまで施術の新たな手の内を出してるようだけど。
それは、辞めたほうがいいと思うけど。特許でもとったらいいのに!」
と、おのろけた感じでおっしゃっていただきました。 m__m
そのときに思い浮かんだのは、かっこよすぎるドラマ中の名台詞。
「一流の料理人は誰よりもおいしく作れる自信があるから、レシピは公開されても一向にかまわない。」
先日、グランメゾン東京というドラマ中ででてきたセリフです。 ^-^
かっこよかったですね。
敵対するGakuのオーナーにレシピをスパイ中の芹田君が教えてしまったと謝っているときにかけられた、台詞です。
私は、独自の路線で研究していますから。
その時点で人に真似されることも少ないのです。
なので、施術について書いたブログの記事は後々に私が自分のブログを読み、
思考過程の是非を判定する記録となっていると思います。
たとえ真似をしていただけそうなところがあったとしても、
実際に臨床上の施術として活躍している部分のほとんどは、
絶妙なやり方の熟練やデータの量が半端ないストックがあって活きるものです。
そのデータの内容は、臨床で独自に気づいた本に書かれていないことも多くて、
そこが余計に真似しづらいものとなっているのでしょう。
そのノウハウが、生き物のようにつねに成長しています。
だから、
実はどんなに私がブログに詳細に施術法のレシピを書いても、
私と同様の成果は出せないのです。
同様な成果に近づけるには、一対一でやり方を直に伝えることが必要となります。
それを感じ取っていただけましたお客様がおられて、
「ボディワイズまで足を運ぶのも価値が、ありそうだ」
とご期待いただけて、お越しいただける理由を感じられたとき。
お付き合いいただけるものなのです。
それで私もお客様の期待を感じ、日々、施術の研究を積み重ね、
同じような術式の方よりも、
さらにおいしい施術ができる自信をもてるよう磨きをかけようとがんばってます。
そうなってくると、昨日のやり方のレシピを知られても、
さほど、怖くは感じないのです。