今日、施術のときにお客様が漢方薬を服用なさっているとい話がでました。

 


漢方薬について。
わかりやすい一般書も見られますが、
詳細を説明する専門書をひもといてみたほうが断然興味深い。


漢方の専門書を学んでわかったことは、
生薬単品でも効果はあるが、
病の性質を把握して東洋医学の理念に基づき生薬の効能や特性をとらえて数種類をあわせ対抗するよう『構造的にプログラミング』されています。

たとえば『麻黄湯』という漢方薬
がっちりと体力のある人に向いている漢方で、
かぜやインフルエンザの特効薬。
高い熱が出てつらいときには、コレ!
といわれる漢方薬のなかでも知られたものです。

麻黄湯』は(杏仁/麻黄/桂皮/甘草)の4種類の生薬が含まれています。
それらの生薬を、どのような配合にするかは、一般的な配合割合があります。

ですがしっかりと患者様の状態を把握することができていたら、
さらにその人へオリジナルな最適化された生薬の配合率の漢方薬ができる。
一般的な配合割合とは、
一般的な誰にでも効きやすいという平均をとったものですが、
詳細に患者様の状態を読めば一般的な平均値に収まらないところがあるなら、
生薬の配合割合を調整(微調整)していくと、さらにそのオリジナル漢方薬はその人に効きがいいものになるのです。
時として驚くほどの効きの良さを生薬配合の微調整をしたときに現れることがあるといいます。


実際はそのようなところまでの調合は、
手間もかかります。
それ以上に患者様を読む力量やその漢方を服用して現れた変化をつぶさに診るためには相当な技量が必要だといわれています。
ですからここまでのことを提供していただけるところは少なく、
私も1~2の漢方薬局しかしりません。
見つけ出せた方は幸運だといえるでしょう。
そこまでの考えを元に漢方の調合をしていただけるところは少ないのです。


私が知っている漢方薬の生薬の配合を調整してくれる漢方薬局では、
それぞれの生薬を煮出すための順番や時間を指示するペーパーを手渡してくれたり、
口頭で説明をしてくれました。

その指示通りに煮出すことでパワフルな漢方薬ができあがります。

そして煮出すときにでる湯気に生薬の多くの薬効がある物質が溶け込んで揮発しています。
揮発した生薬の湯気が患者の口や鼻、そして毛穴から体内に取り込まれる。

以前、韓流ドラマ「ホジュン」という伝説的漢方医のドラマで、
病室に横たえられた多くの患者がいる設定で、
漢方薬を口にする力もないものも生薬を煎じたときに出る湯気で癒されているシーンが印象的だった。
(ちょっと記憶がうろ覚えのところもあるが、生薬を煎じるときに出る湯気で癒していたのは確かだ)


私は興味をもって漢方を勉強しだしたころ、
香港で仕事をしていた知人に、
私がほしい生薬や、漢方薬を作るためのセットを送ってもらっていました。
それを元にして煮出したものと薬局で市販されたものとの比較を試みて違いを味わいました。
主に仕事のし過ぎで過労になった体を癒すという内容でしたが、効きは別物でした。
市販品では十分な効きを感じられなかったものが、
自らが煎じたときには効いた感じがひしひしと。


同じ漢方薬と呼ばれるものでも、大きな差が生まれています。
その事実は皆様も理解しておかれるとよいでしょう。


風邪くらいの些細な症状なら薬局で買ってきた葛根湯でもいい。
だが重篤な症状を癒す目的なら、
私個人の考えでは、
生薬から煮出していただくことを選択したいと思います。
手間を惜しまずに行動すべき時かどうか、
その時々において考慮すべきでしょう。


また漢方薬について、詳細な本も多いのですが。。。

私が気に入っている漢方薬の一般書のなかの一冊をあげさせていただきます。

 

自分にぴったりの薬が見つかる! 漢方薬キャラクター図鑑

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(本紹介)
かぜ薬として有名な葛根湯、胃痛をやわらげる安中散、ダイエットをサポートする防風通聖散など、
52の漢方薬をまとめてキャラクター化! 向いている人や効能をわかりやすく解説。
なおしたい症状がある人も、病気をせずに健康でいたい人も、自分にぴったりの漢方薬が見つけられる超入門書です!
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一見すると覚えづらい漢方薬も、
キャラクター化していただけると印象が強くなり記憶の整理がしやすいですね。


そして「キャラクター図鑑」はシリーズになっていて、
カラダ関係のものも他に多く出版されています。
その一部を取り上げると、、、。


このような本は眺めるだけでも、たのしい。

そして記憶に残ります。