花粉症と便秘対策

いまは花粉症シーズンの到来したころですね。

「くしゃみ」や「鼻水」、そのような体内に侵入した異物を外に出そうとするアレルギー反応が起きている人。
「目のかゆさ」、「皮膚のかゆさや乾燥」のアレルギー反応が起きている人も。

いざ花粉症といっても、症状のでかたには違いがあるようです。



「目のかゆさ」「皮膚のかゆさや乾燥」に、フォーカスを当てて観察してみましょう。

呼吸には、肺呼吸と皮膚呼吸。

そのふたつがあります。






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皮膚呼吸とは体表で行う呼吸をいうのですが。
もともと体表面は酸素を通過させることができて、進化の結果として、体表の一部が外方へ突き出て拡大されたり 、内方へ折込んで空所になったり して呼吸器官が形成された。
ミミズやヒルなどこのような特別の呼吸器官をもたない動物では皮膚呼吸にたよることになるのです。
呼吸器官をもったものでも皮膚呼吸をする動物は多い。

したがって皮膚呼吸量は進化の度合いに応じて減少します。
たとえば人間の場合は平均して総呼吸量の 0.5~0.6%程度の皮膚呼吸を営んでいるとされますがカエルは全呼吸量の 30~50%です。
(ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典より)

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つまり
「人間の場合は平均して総呼吸量の 0.5~0.6%程度の皮膚呼吸を営んでいる」が通常の皮膚呼吸量です。
皮膚呼吸量は少ないんですよね。


このくらいの皮膚呼吸が対応できるような皮膚(眼球も含め)は、外気と接する部位として作られているのです。


上記の「平均して総呼吸量の 0.5~0.6%程度の皮膚呼吸を営んでいる」というのはよい状態を象徴した数値だと考えてください。


ですが呼吸器系の機能が、何らの事情で制限がかけられることがあります。

たとえばわかりやすい例を示させていただきますと、
私の知り合いの方は片肺を切除する手術を受けておられる方がいます。
肺呼吸で呼吸をする際の、呼吸の吸う吐くの空気の総代謝量が少なくなります。

肺呼吸が理想の呼吸量を稼げないところを皮膚呼吸を使ってカバーしようと対応するのです。
すると「人間の場合は平均して総呼吸量の 0.5~0.6%程度の皮膚呼吸を営んでいる」というものの
「総呼吸量の 0.5~0.6%程度の皮膚呼吸」の皮膚呼吸量が増すことになるのです。

その際、皮膚呼吸をする皮膚の空気を取り入れる出入り口が開き続けてしまうことで、
乾燥やかゆみ、乾癬のような症状を訴えやすくなるそうです。

そうならないようにしたいから定期的に施術や運動等で自己メンテをして
肺機能を維持できるよう努めているといっておられました。



ただし片肺を失っていない人でも、
胸郭の動き、具体的には肋骨や胸骨の可動や胸椎の適正な位置取りなど、
カラダの肺を動かすふいごの動きを作り出すような役割が果たせる量が減っている方も、
そのような注意が必要になるのかもしれません。

上述の方と同様に皮膚呼吸で肺呼吸量が減じられている分を補完的に少しでもカバーしようとするからです。

またこの肋骨が動きが悪くなっているという場合は、
心臓の臓器の上に位置する胸腺が免疫物質を体全体へ供給するためのポンプ力を減じられている状態となります。

このときは「鼻水・くしゃみ」などが起こりやすくなります。
「外部から花粉という強靭な外敵の侵入を許したから、それを体内から外へと排泄させるんだ!」と、
必死に体外に花粉を排泄しようとするわけです。

花粉自体に、人の生命を奪うような危機的状況を作り出す影響をもたらす毒素を含んでいるわけではありません。
花粉が舞う中でも、花粉症ではない人が平気に生活できているのが毒素のない証拠ともいえるでしょう。
ただ胸腺から供給されるべき免疫物質が届かないときには、まさに花粉は緊急で体外に出さないとならないほどの問題ありの物質だと判断されるのです。


すると多くの花粉症の方々も、
胸郭が動きが改善し、腕や首のしなやかさが取り戻せるようなカラダの変化を得たときに、
一部改善するか、または解消するまで至るケースも出てくるわけです。
施術での花粉症の対応で成果がだせるのは、
お客様の胸腺の働きを取り戻すというところに焦点を当てているからです。

花粉症で鼻水やくしゃみがでるという方の胸郭は、ほぼ100%うまく肋骨が動かずに呼吸機能の制限のみならず胸腺の免疫発揮を制限されているということなので。

胸腺の機能はアレルギー抑制のみではない。
そちらは気にかけておきたいところでしょう。




すいません。
皮膚呼吸からちょっと脱線しました。

花粉症で、皮膚がかゆくなるという場合。
肺呼吸の機能が不十分な発揮でいるため、補完的に皮膚呼吸をフル稼働させて呼吸代謝を正常値にまで近づけようとします。

皮膚で呼吸をするときの毛穴が開き続けてしまう。
そうなれば水分はそこから蒸発し続ければ乾燥肌でかゆさが出てきますし、
不用意に開け放たれた毛穴部分からは雑菌などが入る可能性があります。

そのような毛穴の開放といった視点もあるのですが。


施術をしている先生方で、中医学を学ばれている先生には当たり前のようなことですが、
「肺と大腸」の深い関係にもとづいて、
大腸に宿便や多量の便秘などがあると肺機能が劣化するというような足のすくわれかたをしまして。

肺・大腸の経絡上の表裏の関係ですね。

胸腺の免疫発揮や皮膚呼吸過多による毛穴の開放問題以外にも、
大腸のすこやかさが失われていればそこへの手当てが必須と考えます。



だから変な話ですが、
花粉症があまり強く出ない人にも関わらず、便秘がしばらく続いていた。
すると「今年は、まじめに花粉症きつすぎだな」
と言っていた。
しばらくぶりにトイレですっきりしたら。。。

気づいたら花粉症の症状がすっかりおさまっていて、びっくり。
あまりに自然に治まってしまうと、
キツネにつままれたという感想を漏らす人も。


一般的には「便秘と花粉症」じゃ、関係性あるイメージは思い描けないと思いますが、
私の花粉症にお困りな方の施術をしている際、腰椎4番の後屈や左右への偏り、症状が進んでいたら前弯などの大腸に課題があるというサインが同時に現れていることが散見されるのです。

なのでお腹の調子がいまいちでかつ花粉症にお困りな方は、
消化にいつもよりやさしいものを選択したりよく噛むようにしたり、
快調な大腸の状態にお体を持っていけるよう発酵食品などにより腸内細菌を整えたり。
そのような習慣づけを、この機におこなってみるのもよいでしょう。

大腸の流れに沿ったデトックスを促すマッサージや緩下剤、
そして半断食や適切な運動などに打って出る人もいるでしょう。

大腸内は、他の心臓や胃や肺や腎臓や肝臓などの臓器との、特徴的な違いがあります。
人は腸内細菌を1.5キログラムもの大軍を住まわせているといいます。

良質な大地にいる有機物を無機物へと変えてくれる土壌細菌。
その存在と腸内細菌の存在はオーバーラップしてみえてきます。

大腸は消化管としては末端に位置しており、すでにそこは皮膚の外の外界のような様相を併せ持っているようです。
そのよにも考えれば、大腸内部に問題がでて排泄がままならず、
消化吸収がその悪影響を被って血に汚れた酸化ごみが流し込まれすぎたとすれば。
肺と大腸の経絡上の問題で花粉症対策を説くにおよばず、どうにかしたくなるものです。。。
たしか一番市販薬で売れてる薬はというと、便秘薬だったと思います。

銀座まるかん」のスリムドカン、いまはサイリウムの入った青汁ですが、
私もときおりいそちらをただいて、大腸内部にこびりついた化学物質を出すよう心がけてます。
これも、お薬と言っちゃ、その通りなんですが。
私的には食品感覚でいただいておりますもので。^-^;


大腸の改善において、
お薬の対処法ではない、他の根本部分に切り込んだアプローチをしだしたときのごほうびに、
花粉症が軽減したり解消するという人もいます。