骨盤部位が整うことで、寒すぎが少しずつ軽減するようなこともあるんですね

昨日の施術でのこと

おおよそ自律神経系のトラブルにより体温調整がうまくできずに、
通年において寒さが強く感じられるお客様がおられます。

血流の代謝自体はすでに良化しておられるところまで進みました。
脈をみると正常なのです。
血行不良が起きているから寒くて仕方がないというわけではない。

そこで起きているだろうと推測するところでは、
交感神経優位の状態でエネルギーを常に過剰に使い続けているモードから抜け出れず、
交感神経優位により血流の量は多く通るものの、
副交感神経になることで消化吸収をして血肉を作り、
エネルギーの蓄積をなすことがしづらくなっている。

そういった傾向に自律神経系のブレが起こしている。

そのような推測を持って、様々なアプローチをしてきましたが、
ようやく私が見ても納得できるような流れを感じられました。

お客様いわく、
『最近、暖かい日が続いてるおかげで、なんだか以前よりも暖かく感じることがあるんで』
といわれる言葉を昨日聞いて、ほっとしました。

状態としては完全に正常と落ち着きを取り戻せたわけではないのですが、
私『あの、うちも昨日は寒さが酷くて分厚い羽毛布団をだしてきたんで。
       日が、温かいわけじゃないですよ。
       お客様の体調が変わったんですね』

そのように私に言われて、
『えっ、そうなの?』的な反応を見せておられました。

秋口に施術をお受けいただいたとき、
『今年の冬の寒さ、、、越せるだろうか・・・』
と切実な不安を語られていました。

寒さの感覚は本人しかわかりません。

じつのところこうなる可能性があることは予測していました。
それは仙骨部位の腰仙関節部のつまりや仙骨や尾骨のねじれが強いタイプで、
その部位に入り込んだ筋が骨化して腸骨や仙骨に深くこびりついていました。
仙骨の動きが脳脊髄液を巡らせる作用を持つ。
自律神経系の神経にとってエネルギー源となる脳脊髄液が運ばれるには仙骨の呼吸等による律動的稼働が必須なのです。

そうした仙骨の位置のズレが骨盤底筋群の上下動に制限が加えて、
それによって腹式呼吸がしにくいこととなる。
結果的に肩を上方へ持ち上げたままで狭い息をすることになります。

そうしたところをリセットするにはどうしても仙腸関節の固着した部位のリリースと、
骨盤を構成する左右にある腸骨のそれぞれの前傾などによる位置の異常をただすことが必要です。

そうでしたから、
最近、大型の木製カッサを利用するなどにより、
その部位のリリースが可能となって前回、こちらのお客様の上記のネック部分を
アプローチさせていただくことができました。
そうなることで胴体の土台となる骨盤が整えられて、
脊椎全体の歪み方が大きく軽減することができました。
そうした傾向が、一ヶ月後の今回の施術までキープできておられました。

お客様は身体操作を教えることの資格をお持ちの方で、
この胴体の土台が整地されてくれば、お客様にとってみれば『こっちのもの!』でしょう。

そしていままで私が施術中に歩き方の要点を幾度か伝えていることも、
体が良化して整えられたことで、はじめて体験知としてピンときたとのこと。
だから『おそらく鈴木さんは、これ、何度か言ってくれてると思うんだけど・・・ようやっとわかったわ』
とこちらを気遣いつつ私がその場で必要だと考えて繰り返して言葉を出した内容を耳にして伝えてくれました。
かつて同様なことを伝えたポイントを耳にしても、体の土台が思うようにいかなければ筋肉を連動して操作する体内に本能レベルで仕込まれた動きがぎこちなくなるか現れなくなる。
それにより、頭ではわかっても体ではそれがわからないという事が出てくる。

反面、骨盤部位が正確に左右の腸骨がわかれて仙骨がそれを統合して脊椎を支え動き出せば、
意外に難しそうだと思えるような太極拳套路やバレエの動きなども
『あれっ、こんな感じでいいんだ。ならできないことないね』
というように、確実に体に無理なく力を発揮できるようにプログラムされた太極拳等の動作の奥深さを噛みしめる身になる。
ここのステージにたてて太極拳など入門できれば、たのしく体がたくましくなるだろう。

とりもなおさず、
お客様が深刻になって冬を越せるか心配されていたことを覚えており必死に施術対応させていただいた私と、
今年の冬が越せるか心配なんて言ったのか?という感じで今年は寒くないといったお客様の対比がおもしろく感じました。

さらにこの独自手法を磨くことで、こちらのお客様が分厚く着込んだ衣服が、一枚ずつ手放せるようになればうれしいですね。

私としても、この新たに開発して進展していっている骨盤部位の独自手技手法に希望と可能性を感じさせていただくこととなりました。