仙骨の様子を診るためには誤解をぬぐうために必須なこととは、仙骨にあいた8つの神経の出る腔が触診できていることです

骨盤のチェックでみるときのベースは、下図のような腸骨棘という腸骨の前方にあるとげのような突端の位置がどうであるかを調べる方法があります。
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このチェックでも骨盤のずれがあるかどうかを考察できるものですが、
ですがこのチェックだけでは、
左右の腸骨と仙骨が変位しているかを相対性な関係性をもって概観するにとどまります。

たとえば、以下のように腸骨と仙骨の理想位置よりどちらの骨がどのような傾くか、ねじれるかなどを理解を進めるのです。
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直上図はいすに座り上半身を腰から前傾させるようにして仙骨の状態をチェックしやすくする工夫をした上でみるのです。
そうやって現状を把握するための有利有益な情報を集めます。
繊細かつ精密に正しい位置に導くことが求められる仙骨は情報戦です。
そこにみじんの迷いや誤解が入れば、、、仙骨への調整は成功しないどころか、
失敗して痛い目に遭う。
大事な治療場所ですが難易度がここほど高いところも数少ない治療点となります。


仙骨の様子をみるための、ひとつの指標ですが、
仙骨の背中側の穴が8つあいていますが、その穴が正確に触診できないレベルの凝りが仙骨の上にあれば、
骨に近しい硬化した靱帯・腱がまぎらわしくのっかっているわけです。
そのような骨化した靱帯や腱を仙骨と間違えてはなりません。
この場合は確実に実体を正確に把握していないと理解すべきです。
この仙骨裏の8つの穴があらわれるようにしていくノウハウを持ち、そちらを施して仙骨等の状態の改良を進めた後ならば、
直上図のような理解のままに収まりますから、それに基づく手技アプローチは大変に精度のいい手堅い、得難い施術になります。