足部はソッカの美術解剖学ノートで、多角的によーく観察しょう。

ハーモニー体操の先生をしている方からの会話。

『ソッカの美術解剖学ノート(書籍)を手に入れて読んでいて、〈足首〉に興味があるんだ』と言われました。
私もソッカの美術解剖学ノートは、買って手元に起き続けている解剖学上のすばらしい良書。


本書は650ページにもなる大著です。
脚や足部が解説されるのは本書の末章近くにある500ページあたり。
イラストが多数ではあっても内容が濃くあらたなる発見が目白押しの本で、
私が読み終わるまで数百時間を要し一週間まるまる費やしました。
こちらのハーモニー体操の先生も最後まで目を通したのでしょう。
ていねいにこの本を読まれているんだなと感心しました。


脚は第三種てこ、足は第二種てこで力が発揮できるシステム。

足首から下にある足の第二種てことは、
つま先が支点、中足骨の前方先端〈足指が曲がるキワの膨らみ部分〉が作用点、かかとが力点です。



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馬や猫やクマ・猿などと人間の足部を比較することで、それぞれの足部の使われ方の違いを解説し、
理解を深めるのに役立てています。

外反母趾でお困りの不都合の改善を願う方や、
バレエダンサーなど足部をきわめて繊細かつ機能的に活用する必要がある方が目を通していただくと、
理解の助けになります。

私が動きの質のよさを理解するため中国武術等の動きをともなう映像を参照するとき、
まずは地面に接する足部の動きだけに冷静に着眼し続け目で追うようにします。
脚や胴や手や首、頭部はその後です。
スローモーションで動画視聴すると細やかな足部の動きが際だって見えてきて、
足の第二種てこが操作された瞬間から把握できるタイミングがあります。
アキレス腱を利かせてかかとの力点を移動させたり固定されるのですが、
そのパフォーマンスと全身の操作が合理的に連動しているのがわかります。

私自身、じつは足部の使い方が未熟でして、
施術のときに得る足部の負担が元で右の親指に外反母趾になると困られる方と同位置にたこがでてきてきて。
ちょっとがっくりするところなんです。
自己観察を行うところでは右足部のmp関節の作用点の置き方・向ける方向が悪く、
右足首前の動きがぎくしゃくしての原因でしょう。
要するに右かかとの力点が軽すぎて不安定になっているわけで思うように動けてないんです。
右足部の内向きの度合いが高すぎて右親指の正中線に向かって内側にたこができるようになっている。
自身の足部の硬化した筋や靱帯や腱をみればそうだとわかるものの、
いったん身につけた動作の悪癖は容易には拭いづらいものです。。。


右利きのものは右かかとの力点が浮いて右つま先側を支点かつ力点でもあるかのような状態になることでてこの効きが悪くなる。
左利きでは上述の右利きの逆のことが起きて左足のてこが効きが悪くなると理解してください。


これほど懇切丁寧にイラストを駆使して解説してくれる本はめずらしいというか希有な本でしょう。
私も、本書の足部のページをもっとしっかり読み込んで考察を重ねて自己復活できるようがんばりたいと思います。