今日はなんだか暑いですね
気・血・津液 のバランスをとることが中医学の基礎と言えます。
気血津液のそれぞれが虚(足らない)したり実(過剰)したり。
それにそれぞれには具体的なネガティブバージョンでの名前もあります。
気は邪気があり、
血は瘀血があり、
津液は痰がある。
私が中医学を勉強しだしたころは、気血津液といわれても、
いまいちそれらそれぞれのステイタスが明瞭に把握できず、
それぞれが人間が生きるうえでどのような機能を担当するのか。
本を読んで字面の回答は得られてわかってみたものの、
それでは正確な役割をそれぞれで関連付けをして機能理解がおいついていなかった。
そうした浅さが目立つなかなら、気血津液という三者三様の魂の鼓動が響いてこなかった。
それでは施術にうまく活用することもできず、
ただの機械的な暗記がなされたにとどまっていました。
それがふしぎと経絡学説をちゃんと理解するよう努めだすと、
気のキャラクターが見えてくるようになりました。
通常身体の部位で凝り固まった箇所があれば
マッサージのような手技で凝りを解消しようとします。
たいてい身体の箇所ごとにどのような手技を加えればいいかには型があり、
その通りの手技を施せばリリースがなされます。
それでも凝りの場、トリガーポイントを見つけだし、
筋膜の癒着状況を把握して過不足の少ない対処です。
それで大変効率的で十分な成果があがるものですが、
上記しました(気)が過剰だったり足らなかったり。
そうした場合には、凝りがあるトリガーポイントだけをリリースしても、
患部の気が恒常的に正常に流れるような変化改善が起きづらいことがあります。
つまりそれは気の過不足が患部の痛みや張りを作り出す現況だった場合です。
そしてそれは稀にあることではなく、実態は頻出するトラブルだったのです。
もうちょっと具体的に説明させていただきますと、
一般的な直感的な対処として、
肩が凝っていれば肩の硬さがガチッと骨になった凝りの部分を解くでしょう。
そうすることで解かれたときは、数分から数時間までは血流が促進されます。
楽になった〜と感じる開放感があじわえます。
ですが肩の深い部分への気が流れるルートを知っていれば、
背中の膀胱経や手や足から頭部に至るまたはその逆に流れる経絡など、
こんなところの気の通りが滞るなどの課題がでたから肩こりになったのか!
という驚くほど遠位に肩へ流れる気を通せんぼしているところがみつかる。
そうした肩へ通じる気の通りに関与する部分の停滞させる箇所を解くとき、
トリガーポイントのリリースのみでは短時間での患部の張りや痛みの戻りがくるが、
肩へ通る気の停滞箇所をスムースに流れるようにしてあげると。
そうした肩の厳しい凝りがトリガーポイントのみの対応に比べ、
大幅に快適な時間が延長されることを身を持って知りました。
気の滞るところを流す方法として、
大変な気を流す効率のよさを発揮する砭石を使ったり、
マイナスイオンを使ったり、
マグネットが効いた排酸棒を使ったり、
特別な石を用いることもありますし、
または手によるポラリティ(極性)を使うこともあります。
肩の凝りを生じさせる気滞箇所へ対処するときには、
気といういわば静電気のような電子の流れですから、
皮膚からちょっと離した箇所(離れ過ぎはダメ)でも効果はあるし、
ときにはかえって皮膚につけない刺激のほうが効果が増量することもあります。
そうしたこともあって、おそらくはお客様にとって、
私が気の停滞箇所を修正している作業中は、
私が休憩しているのだろうというリラックスタイムのように感じるかもしれません。
していることはそのような程度の接触ですが、
その箇所を見つけるためには頭をフル回転させて正解を導き出そうと躍起です。
いま考えると、このようなところに鍼灸師やあんまの先生などの
気を扱う施術をする先生方の技術があるのだろうと。
私の現段階では少しのものでしょうが
そこが実感できるようになってきました。
ただこのような気の停滞を改善した作業を受けた場合、
たとえば肩なら膝や腰のピンポイントに気滞の源があるなど
患部と離れた箇所へのアプローチも多いため、
同業者ならなにを狙っているかわかるものの、
一般の方にはわかりづらいものでしょう。
ましてや気の停滞部分へのアプローチでは、
的確に気を取り入れてくれる経穴部分に必要量の気を送ることが求められるため、
ときにはマイナスイオンペンで気の取り入れ口となる経穴から3ミリ浮かした場所で
マイナスイオンをそこへ送るという操作をするときもあって。
そうなると痛いとかかゆいとか接触されているとかの感覚が皆無なものですから。
単純に肩のトリガーポイントという硬結を緩めたから改善したと思われそうです。
でも、そこの下地作りとして気の流れを正常化させる操作が、
他の多くの患部の対処も同様になされており、
患部の改善に寄与しています。
経絡と気の関係は、とても興味深いものですよね。