経絡の流れが把握できてくると、なんだか以前は思っても観なかったことが起き出しますね


気が流れる道とされる経絡ネットワークは面白いもので、
一昨日前に足のかかとが痛くて不快だ!と訴える方に、
マイナスイオンを活かしたツールで頭蓋骨の縫合部のズレと頬骨の萎縮場所を修正すると、
『あれ!いつも不快感あるかかとがいきなり反応し始めたわ』ということがおこります。
これは経絡のネットワーク上のトラブルの課題ともうひとつ、
脳脊髄液の流れの巡行が改善するような課題のふたつがかかっていたものですが、
足のかかとをさわることなく改善させることができていました。
経絡のネットワークというと経絡一本だけを観察していても見えてこないようで、
頭部について大腸経と胃経で頬周辺、胆経で側頭部の経穴へ刺激を伝えることができ、
それらの経絡が下降して気がつながるラインも複雑にいくつか他の経絡に交わって
別の経絡に影響が流れ着くようなルートの転換が発生するようです。
私もここはいまも流注をも記した専門性高い経絡図を眺めてつながり方を検証していかなければ、
どういったルートで頭部からかかとに影響を与えるものなのかが、
具体的に説明できません。
本当に難しいもので、
経絡や経筋を筋肉連鎖の具体的状況を観察検証して見出した人達の神がかったセンスや偉業には驚かされるばかりです。
ただひとつ言えることは、この方の場合、かかとが不調だからといって、
患部と思えしかかとの靭帯や筋肉や骨格の並びを整えたとしても一時的な修正で楽にはなるが、
早々に元あった不調状態に逆戻りするわけです。

とにかくこうした施術をするときに施術者は直感力ではなく知識と経験がいります。
これが基礎として深い理解にいたったあとに直感の採用は語られるべきでしょう。

 

余談となりますが、
経穴ができてしまい気の滞りがある患部に対し、
そこの気を通すような手技または手当となる武術上の技かけをすれば、
受けたものはその後に気が正常に巡回し始めて体調が改善し始めます。
武術でこうした気の滞る場所を察知して狙えば、
容易に気の流れがさらに悪化させることもできます。
経絡の中を通る気の流れの停滞を促進させたり、
ときには急所といわれる気の流れを止める場を刺激することもあります。
こうなると気の流れを操れば活殺自在といえるものとなり、
武医同道、といわれるような奥深さが噛みしめることができます。

前者は活人と呼ばれ技を受ければいつの間にか健康になるが、
後者では殺人拳と呼ばれるものとなります。

こうした活人拳としての技の放ち方は意図してできるものがなさるときのみ起こり、
放つものの身体が気が順調に自身の内部を流れるときのみ起こります。
それには骨格が正しい位置取りがなされしなやかかつ柔軟な状態で技を出します。
これができない場合には、相手の気の流れが正確に把握できませんので、
相手が気が滞っている患部の気の流れは悪化していきます。
そういったこともあり、太極拳等の中国武術をしっかり教える先生は、
『ふぁーすん、ふぁーすん(もっと自身の身体の気の流れをよくするようゆるみなさい)』
といった指示をレッスン中に幾度となく訴えてきます。
またふぁーすん状態で技を繰り出すには、
自身の精神やこころの安定も条件に入りますし、
技を出すときにどう自分の身体を操作すれば合理的にチカラが発揮できるかを知ろうと研究しなさいという意味もあります。
これは合気柔術なども力まずに練習しましょうという同様な指示を師範が口を酸っぱくしていってくれる道場もあるようで、上述したふぁーすんと同様のことと思われます。
こうした合気柔術でのレッスンを道場生同士なさっておられ、
その腕前が年季が入って上々となれば、
まさに活人拳の騎手となられることでしょう。

人は緊張した状況で身体操作をおこなえば、ついつい力んでしまいがちで、
力みが身体のどこかひとつに入った瞬間、
身体の全体は不統合の状態に陥り気の流れが滞ります。
自身の気が滞っているものには相手の気を正確に読んでつなぐことはできず、
繰り出される技のたいていが相手の気の流れの停滞を促進させダメージを蓄積させます。

これは施術をする先生でも同様なことがいえると考えられます。