縦隔トラブル。。。対抗しがたし難題です

 

東洋医学を学び始めて疑問に思うことの(あるある)のひとつ。

東洋医学で言う五臓六腑
五臓(肝臓・心臓・脾臓・肺臓・腎臓)
六腑(胆 ・小腸・胃 ・大腸・膀胱・三焦
これらが大切な役割を果たしていることは紛れもないことです。

ただこちら五臓と六腑は、正経十二経脈と微妙に当てはまらないところがある。
肝と胆、心臓と小腸、脾臓と胃、肺臓と大腸、腎臓と膀胱がセットとなっており、
六腑となる三焦経が語られるも、心包経が抜け落とされている。
いったこれはどうしたことかと解せないわけです。
(心包経は五臓に入らず、六腑に加わるのが相当かと思います)


心包経が、取るに足りない存在なはずはないのだ。


そうしたことを、ご多分に漏れず私も疑問に感じた。


では心包経でいうエリアはどこか?
人体胸郭内部の話となりますが、
左右の肺の間にある気管支を除いた部分を【縦隔(じゅうかく)】といいます。
東洋医学的にいえばこちらが〈心包経〉にあたるといわれています。

心臓、胸腺、
胸椎や胸骨内部エリア、
そして冠動脈、冠静脈、食道、
胸郭出口の腕神経や血管なども含みます。

心包とは、ただの心臓を包む袋を想像されがちですが、
心臓や胸腺など多くの生命維持に関わる組織が含まれ、
他から与えられるダメージから死守するよう設けられた重要拠点と理解すべきです。


胸郭と呼ばれる胸椎・肋骨・胸骨等の鳥かご状態の骨組みで、
上述した極めて大事な組織をガードをしてくれているエリア。
それゆえに容易には縦隔エリア内の組織にダメージが侵入できない。
ただそうした胸椎や肋骨そして胸骨などに強打されたり、
猫背等の不良姿勢でひどく歪曲化した状態が長期間継続される。
または横隔膜下に蓄積するガスが下方肋骨の肋軟骨ばかりではなく、
骨組織の肋骨部位にも変位をあたえるとき。
または呼吸代謝不良としては、横隔膜の使用抑制があるとき。
それらが様々複合し縦隔エリア内の組織に対し恒常的な負担を強い続け、
縦隔内組織にダメージを与える結果が生じるようです。

外部からの遮蔽性が高い作りで守られた縦隔は、
その内部に癒着や癒合が作られたらどうなるでしょうか。
鳥かごの網目に守られて内部に手が出せない状況と同じことです。
そのようなトラブルをもっていると推察される方がおられた場合、
対処上、肋骨や胸骨や胸椎などの骨を操作したり、
経筋で心包内部へ影響させることはできます。。。
ただ結局は内部トラブルの状態が正確に把握できる手立てはないため
手技も手探りです。
作用させる部位が明確でない手探り施術では、
その手技で目的の治療効果を狙う以上に気を配るのが、
その手技で正常状態の組織にダメージを与えないことです。
正直に言えば、心包エリアの縦隔部には手出ししたくない。
そう考えて安全性の高い対処のみでは、
積年の癒着状態はびくともしないため
焼け石に水で辞めておいたほうが時間のムダが省けるというもの。。。


詳しくはお話できませんがお客様のなかのお一人に、
コロナ禍のときデパートやジムの入口で検温器で体温を測定した結果、
毎回のように想像を絶する低体温との反応がでていた方がおられました。
ただ心臓事態には西洋医の検査で問題はないとおっしゃられます。
私の方でこちらの女性の胸郭部の変位状況を測定し、
呼吸による胸郭の変形率が適正かどうかを観ていく、
その他のことを総合して調べていく過程で、
縦隔内の異常があるのだろう考えられました。
そこで心包経への経絡を使ったアプローチをしてみたり、
固定したままの肋骨拡張型であった肋骨の動きを柔軟に仕上げたり、
横隔膜の動きを骨盤底筋の上下動から見直して指導し手技でもアプローチ。
等々、他にも様々な外的に安全を確保しながらできる手を尽くすことも功を奏したのか、
いまは私がお客様の身体の深部体温を察知すると安定していますし、
体温計でもそうした数値に変わられたそうです。

こちらのお客様の心包経〈縦隔〉対応体験から、
心包経の大切さを感じました。

同時に対処があまりに難解で困難なことを知りました。
長期間かけて病に至るときにはその10分の1の時間をかけてもとに戻すといえる筆頭で、
非常にその内部に入りこまれたダメージは個性的でした。
お客様があきらめずにお通いくださったお陰により、
多くの経験を積ませていただきました。。
毎回のようにさらに核心をつけるよう手技を変え、
テキストにあるやり方は早々に底をつくもので、
結局は必死に解剖図や解剖人形等を見続け思考し、
建築構造や科学系の書を総動員させて独自のやり方を編み出していました。
こうしたこともまだ手探りで、プロトコルとしては不安定さがありますが、
・・・お客様の内部体温の正常化の結果はだせたことで、ほっとひと安心。
心包経周りのコンディションは、だいぶん整えられしなやかになったため、
それにより大動脈と大静脈と心臓を含めた循環器にかかった負担が減った。
それで内部体温の正常化がはかられたというのも、実際は仮説であって、
他の自律神経系の調整がうまく働くようになっただけかもしれませんが、
お客様の目的にそった結果がだせたため、
ほっとひと安心の笑顔を見せていただけるでしょう。

 

なぜ五臓六腑に心包が抜かれたか。

いまも私にはその回答は調べがついていません。
ただ心包(縦隔)の深刻なトラブルを持たれた方の大変さを痛感しつつも、
その心包が含む組織が多数で強固な胸郭の骨組み内に封印された奥のもの。
これほど施術者の神経をすり減らし悲壮感を感じさせ、
脈や体温や痰や呼吸バイタルの状態など総合してモニターを続けないと解けないところもない。
それに直接触れない骨の内側にできた後縦靱帯骨化のような癒着状態があれば、
そちらの緩ませには難易度が高くて通常の知られた手では太刀打ちできません。
数年前の砭石等を持たなかった私ではお手上げでしたから、
いまはそうしたツールに最大限助けていただくことでどうにかやってこれます。
こうした強固な胸郭骨にも包まれたもどかしさを秘めたところもめずらしい。
こちらの対処の大変さを痛恨した中国の施術者が心包経を封印したのだろうか。
そのような馬鹿なことを真剣に考えたくなるのが、
私にとっての心包〈縦隔〉です。


ちなみに、ネットで調べてみると薬剤師の免許を持たれた漢方薬局さまのサイトでは、
解剖学的にも詳しく縦隔を解説されたものも見受けられます。
外圧をかける手技に不安を感じられる方は、
そうした対処の仕方もあります。
興味がある方は、一度試されてはいかがでしょうか。
私の正確なら、自分の縦隔トラブルを見つけたなら、
ひとまず温熱療法と漢方薬局というセットでできるだけの対処をがんばり、
万策尽きた最後に整体等の手技療法をお願いすることでしょう。
こちらでの整体での手技の難しさとリスクを知ったがゆえに、
慎重になります。。