手技をおこなうときお客様との接触でつなぐとつかむの差とは


私がお客様に、どういった施術者が有能かと問われたとき。
一つの指標として、次のことを申し上げることがあります。

 

  手技操作をおこなうとき、
  患者様の体につなぐかつかむか。

 

たとえば私がお客様の腕や足を取って操作をします。

一般的には、
お客様の手を「ぐいっ!」とつかむように見えます。
でもそうした手技をする先生のところには、
武術や武道の心得がある人は継続して通うことはないのです。

他者を操作するとき絶対につかんではダメと知っています。
つかむとは、自身の腕の伸筋と屈筋を同時に働かせ、
自身の手の動きが力んで動きに不具合を生じさせます。
同時に、つかむことで相手との接触する触手センサーを固め
使い物にならない。
そのようななまくらな手では、施術事故をおこした先生自身、
自分でその引き金を引いたことに気づかないからです。
私も、そうした先生の手で施術を受けようとすると、
強固な防衛反応を興すため身を固めると、
「鈴木さん、もっと緊張をほどいてくださいね」と。
・・・。
「(おや!?これを私のせいといいますか・・・)」


先生が武芸の達人というとき、
お客様の手に自身の手を接触させてつなぐなら、
情報をえる量が変わります。
なにげなく接触しているようでも、
お客様との接触部から、
体温、湿り気、粘度、
血の量、血液以外の水分量。
取った部位の重心、皮膚のあり方、
中間層や深部層の状態も読めますし。
施術前は脈動が感じられないものが、
施術を進めるにしたがって脈動を感じる。
または研ぎ澄ませれば脳脊髄液の流れの再開を
手の接触部にあらわれたものが感じ取るもので。
通常、筋肉が緩んだらOKではないのです。
血管脈動や脳脊髄液の流れが明瞭に
「ドクンドクン」とわかるため、
これら脈動がでたら患部は後々まで
改善サイクルに乗っていい感じになる。
いわゆるこれが、
リリースの終了で止め時です。
これ以上の刺激をいれると過剰刺激です。
せっかくの脈が止まり、
急激に内部的改善がおかしくなります。

施術者が特別なお客様とつながる手を持って、
適切な量の手技をチェックしています。


古来、武と医は同じ道に通じる(武医同道)といい、
現代人とは身体操作法が異なります。
命のやり取りをする場合もあるため、
合理的で圧倒的な力を自分の内側から取り出せるか。
そうできるよう武芸の達人は、研鑽し続けました。
身体効力を現状より、さらに優るよう磨き続けます。
そうした研鑽をなさっておられる施術家の先生は
概ね痛みの緩和のみにとどまらない施術成果が期待できます。
以前、数回、お話をさせていただいたそうした先生がいて、
その方もこういったことを申されていたことを記憶しています。

こうした操作ができるようになってきだしたときに、
私もこちらの先生のいった意味がわかってきました。


つなぐとつかむの違いを体験してみたい方がいたら、
施術でこちらにお見えになられたときおっしゃってください。
つかむとつなぐではどんな変化がおきるのか。
カンタンな実験をさせていただければと思います。