記憶増進の生薬を取りつつ、脳への脳脊髄液の滞りや血流の改善をはかるのがよろしいでしょう

 


オステオパシーやカイロプラティック等の施術では
硬膜との付着する筋肉」に過緊張等の狂いがないかをよく調べます。

硬膜内を通る脳脊髄液へ直接悪影響がおこれば、
頭部の硬膜と軟膜の間にある脳脊髄液量が多くなり脳を押してしまう。
背骨伝いに自律神経の栄養となる脳脊髄液がうまく届けられなくなる。

こうした状況では大脳皮質や自律神経に支障をきたす恐れがでてまいります。

実際に「硬膜との付着する筋肉」を観察してみましょう。
そのひとつに《小後頭直筋》という頭蓋骨に付着する筋肉があります。
私と同業者でもない限り、聞き覚えのない筋肉名だと思いますが、
非常に大事な筋肉であるもののあまり着眼されづらい傾向にあります。


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なぜかというと《小後頭直筋》は深い層の筋肉で、
その上にある頭半棘筋などにより《小後頭直筋》は隠されているので認識しづらい
そうした側面があるからでしょうか。
ただ施術慣れした手であれば頭半棘筋とは違う《小後頭直筋》の筋肉の走行を
容易にみつけ観察することができるでしょう。
経穴の位置は風池(一部天柱にも含まれるよう見えるが・・)となります。



ちなみに《小後頭直筋》の部分、
ボウエンテクニックで【首の手順】で扱います。
非常にソフトなタッチでムーブという手技をおこないます。
ただボウエンテクニックで、やわらかいムーブをかけると、
頭半棘筋越しの奥にある《小後頭直筋》が腱や骨のような
体温の失した緊張した硬さある物質として感じられる方がおられます。

ボウエンテクニックでは、手技としてこれで次のルーティンに移ります。


ただ深層筋をねらって筋膜リリースをするものとしては、
こういったところが発見されれば改善の糸口を探りたくなるものです


こうした柔軟性をなくした《小後頭直筋》は、
後頭骨と上部椎骨との隙間が閉じて固定され、
硬膜へ不測の張力や圧迫を強いられることで
脳脊髄液の流れに不具合を起こしておられやすいようです。
同時に後頭動脈や後頭静脈が通るエリアでもあるため、
それら後頭部を通過する血流が阻害される状態でもあります。
それらのおそれを回避したいと願います。

頭部への血行阻害因子が増えてしまうことにより、
脳への正常な血流代謝が阻害され起きる不調もでてきます。




たとえばをあげれば、
目は多量の血液を欲する器官ですから目への血液不足による疲れ目が生じたりします。

《小後頭直筋》のコリがひどい人の傾向として、
《小後頭直筋》が凝り固まりが左に強ければ左の鼻の奥に炎症が起きやすくなり鼻炎する。
頭部への血流量が生きるには支障はないが
正常な脳の活動をフルにしづらくなるほど過剰に減少すれば、
やたら最近ちょっとした物忘れが多くなってきたとか、
ケアレスミスが増えたという失敗も出てきます。






《小後頭直筋》が、触ってみて鋼タイプの硬さに変質している人もいますので、
そうなると効果的な対処の選択肢がかなり狭まります。
頚椎のスラストにより一時的に血流を戻したとしても、
硬すぎる《小後頭直筋》では事故も起こりやすいので、
そうしたアプローチはあまりお勧めできません。

打てる手は。
たとえばオステオパシーのクラニオセイクラルセラピーで行われる
CV4テクニック】を使うのも効果的です。
ただし《小後頭直筋》がそこそこの柔軟性と感度から微細な血流があればいいが、
硬化度が高すぎて腱のような冷たさとなると感受性を失い変化がおこりづらいと思います。

他、比較的安全と思われる改善法としては、
仰向け寝になった首下の後頭骨と頚椎の境目に、
あずきのホットパックのような温熱ツールを当てて
患部の冷えを軽減させて血流再開を促進させてもいいでしょう。

または手技の腕があれば、
私が自分におこなうこちらへのアプローチは
翅形の砭石かっさの持ち手にラバーを巻いて
手が砭石から滑りづらくした道具を使い擦る。
通常、やっちゃだめといわれるような力をかけて擦るため、
後々まで刮莎した箇所の打撲痛であるかのような痛みはあるが
目の疲れ等はこれで軽減させることがかないます。
それに脳内に行き渡れなくなってしまっていた血が通るとき、
頭部に停止し鬱滞した脳がクールダウンして働きを増すのがわかります。
こすり方のポイントは、《小後頭直筋》までを正確に狙うことです。
垂直圧では硬膜には届かない圧にキープすること。
硬膜をわずかにでも揺らしたら吐き気やめまい等の異常が起きますので、
アプローチ前に完璧なシミュレートができてからにしたほうがいいでしょう。

最近私が自分のこの部分に蓄積したコリを取るときは、
週一度のタイミングでこの手技をおこない、
5周目で戻りのない安定した改善状態の保全ができるまでなりました。

長時間の勉強したことによる目のかすみ、
思考と記憶にも改善を実感しております。

ただ申し訳ありませんが一般の方の場合、やり方の要領がわからない方は、お控えください。

この砭石刮痧のやり方はけっこうやられるものが痛いので、不評です。
不評ゆえに、よほどでなければ施術の場で行わなかったやり方。


悩ましいですね。

でもここの《小後頭直筋》がひどい緊張があれば、
《小後頭直筋》に引きつられるように上部椎骨の歪みから
環椎の歪み固定と同時に椎骨動脈や椎骨静脈の伸長収縮がなされなくなることも、
この状態はあまりよいことではないと言っていた方もおられました。

改善の見込みがあると分かれば、取り組みたいと考えられる方もおられるのでしょうか。



記憶増進を狙うにも、壁として立ちはだかりそうな状態を改善していただければ幸いです。

生薬の川芎や遠志といった記憶に関係するものを試すときに、
同時進行で上述の壁を改善すれば、身体のアライメントからくる不調原因を軽減して、
身体内部の気血津液の働きやすい状態を下準備してくれるようになるはずでしょう。

また残念ながら頸動脈を圧迫するコリはこの部位以外にもあるため、
それらもしっかりほどくようにしていくことも大事なことといえます。






以上、
本来なら軟部組織といわれてやわらかさがあって、
ふわっふわっの赤ちゃんの肌や筋肉のような健康で柔軟な筋肉が、
芯の奥まで癒着が進んで凝り固まる現象を。

これをあなたなどう読むでしょうか?