漢方薬を合わせて用いるときには注意が必要です

 

病院でお薬を出していただくとき。
漢方処方を出されることもあります。

病院で処方していただいた漢方薬に加え、
すでに自分がAmazon等で買って服用中の漢方薬を合わせ服用するのは。
2処方以上の漢方薬を合わせることを『合方』と申します。

OKか、NGか?
判断に迷うことがあるでしょう。


わからない時点では合わせて服用するのは避けます。
まずは漢方薬局や薬剤師や医師に確認をとりましょう。
『すでに◯◯という処方を服用してますが、
だされたお薬を合わせて服用しても問題ありませんか?』
そのようにお尋ねください。
これが最良でしょう。




ただ自分で漢方薬の勉強をはじめたならば。
自分で一から情報を集めて判断する必要が出てまいります。


合方で重複した生薬のグラム数を合算して、
法定で規定する用量が下回るなら、
問題ないとされるかと思われます。

ですが問題がゼロではありません。
漢方薬の構成生薬の数が7~25種類と増えれば効き目がマイルドになり、
症状への対応守備範囲が広がります。
対して構成生薬の数が1~3種類等少ない場合、
対応する守備範囲は狭くなるが症状に対する効き目は鋭さを増して効果絶大。
そうした前提なので合わせ服用する漢方薬が増えれば効きが鈍ることもあり、
漢方薬の処方がお医者様から標治狙いで出された場合には合方はしないこと。



では標治狙いではない前提で、
できれば2つの漢方薬を合方してみたいとき。
どのように対処すればよいでしょうか。

まずすることは合方で重複した生薬のグラム数を合算です。

計算と調査の手間がかかりますのでハードルが高く感じるところでしょうか。
構成生薬のグラム数は、
医師等の処方では処方箋を御覧ください。
市販漢方薬ならパッケージの記載からか、
製薬会社ホームページのお薬の詳細紹介でわかります。
それぞれの構成生薬が一日に摂取してよいグラム数は、
漢方薬や生薬関係の専門書を確認してください(書籍により摂取できるグラム数表記が異なり迷いますが)。

すべての構成生薬のグラム数は、一日にとってよい規定用量範囲内でした。
ならば問題はなさそうとみます。



では法定で規定する用量が上回る生薬が含まれていたら、
どのように対処すればよいでしょうか?




漢方薬局で出された処方が生薬から煎じるときには、
合方で重複した生薬が多すぎれば少なくする加減をおこなうこともできます。
過剰摂取となる生薬を規定用量以内に減らせば合わせた服用も問題がなくなり、OKです。



ですが処方箋でだされる漢方処方薬はエキス製剤となります。
エキス製剤とは。
製薬会社が構成生薬を煎じて作った煎じ薬を乾燥させて顆粒等に加工し、
1包ごとに袋詰めしたり、丸薬にした漢方薬のお薬です。
エキス製剤は合方で生薬の規定用量限度を越えたときに、
減法で過剰となった生薬を加減することはできません。
そうなれば合わせて服用するのは問題ありで、
残念ながらNGです。




たとえば
生薬の『大黄』は少量をとるのみで、大腸を刺激し瀉下させることができます。
ただそれゆえに合わせてもちいた漢方に大黄がそれぞれ含まれ重複していたら、
大黄が大腸を過剰に刺激して下痢しての脱力感。腹痛がきびしいわけです。

大黄は、ご存じの方もおられるでしょうが、世界三大下剤の生薬のひとつです。
ちなみに、センナ、アロエ、大黄が(世界三大下剤)となります。


大黄は規定使用量範囲内でも、
体調や体質により不調になります。
普段からお腹の調子が不安定な方が使用される場合には
必要最小量に収めたい生薬のひとつです。

各人の体調や体質により使用量は変わると考えられます。
構成生薬のグラム数が、一日にとってよい規定用量範囲内だから問題なしとは言えなくなるでしょう。

せめて用量規定の上限を考えるのではなく、
必要最小量はどれくらいかといった加減を試すために、
1~3日服用して様子を観察して加減を加えて最適解を模索することが必要です。
そのような操作は上述したようにエキス製剤ではできませんが、
生薬から煎じ薬をつくるときには対応することができるのです。





合方により副作用が報告される生薬は特にマークが必要です。
例えば、大黄以外にも、

麻黄:動悸、血圧上昇、頻脈、興奮、不眠、消化器障害(αβ混合型交感神経興奮)
甘草:浮腫、高血圧、低カリウム血症、ミオパチー
附子:熱感、動悸
生姜・乾姜:辛味刺激、ほてり
地黄:胃腸障害、軟便
山梔子:腸間膜静脈閉塞症
当帰、大棗、竜眼肉:糖分が多いため摂りすぎれば糖質過多で腹がもたれます
人参:過栄養
エキス製剤をつつみ固形化する乳糖に不耐性のケースも。


などがございます。

他に生薬や食材の使い方として
生薬配合の禁忌に『十八反』、『十九畏』や
飲食の食材の組み合わせによる禁忌のルールもあります。
詳細の紹介は割愛させていただきますが、
関心がありましたらネットで容易に検索できるでしょう。

これら既出の情報としてリスクが頭に入っていたら安心ですよね。