気血津液マップ

医学書でも生理学の仕組みを知らなくてもさほど不自由を感じずに生きられます。
生理学の本を持っていても興味深く熟読したいと思う人も限られる理由です。

数年前、映画『はたらく細胞』が爆発的に流行りました。
白血球や赤血球、血小板などなどが多数擬人化されて登場し、
生理学に基づいた役割を果たし活躍し物語が展開されていきます。
『はたらく細胞』を視聴した子どもは、
体の勉強しなきゃという苦行じゃなく、
映画を楽しんでいたら知識を定着できちゃったのです。
それも教科書を一瞬観たときだけじゃ記憶も残りづらいでしょう。
登場人物が現れ印象的な活躍をしてぶんだけ記憶にも理解にもつながります。




中医学の体質の把握について。
一回二回は中医学基礎の教科書を通読していく必要があります。
とはいえ、その作業だけで応用が可能になるとは思えません。



個人の気血津液の現状を《正確な視覚化》が鍵。
私は、強くそう感じております。




気血津液の過剰か足りないか、ちょうどいいか。
気血津液の質が薄いか滞って濃すぎるか、ちょうどいいか。
気血津液ごとの生命力の存在感を領域として広いか狭いがちょうどいいか(含む長患い等の査定)。


そうしたことを、弁証論治の弁証過程で聞き取りながら、
聞き取った結果を気血津液マップに描き下ろします。

以下のGoogleスプレッドシートで自作した図に、
試行錯誤をしながら書き記してまいります。



Screenshot_20260423-094209~2.png

(気血津液マップを図示)



弁証をできるまで中医学の知識が頭になければ、
図解には正確に実態が反映できません。
図解しづらい不安なところは理解が不十分な傾向にあります。

もし過去の伝変する前段情報が表にレイヤーとして描かれれば尚良し。
でも、そこは現状では図が煩雑化し、かつ難易度が急激に高まるので、
いまは極力シンプルな図解に努めていくのでよいのかと思い、
私はいまのところシンプルな図解におさめております。


そして図解を多数描いていく過程で、
気血津液それぞれの位置や範囲を視覚的な『パターン認識』がしやすくなるでしょう。
気血津液の量や質のレベルを上下させ位置を微調整させ実態を反映させ理解の助けとなります。
パターン認識が進むことで、類似パターンの発見や気血津液への気づきが増していきます。
これが進むことで直感ではなく計算のはかりごとが応用としてできていくのかと思います。



『はたらく細胞』で活躍する細胞たちは、
目に見える赤血球や白血球等が擬人化され描かれたとき、
そのキャラから働きがつたわってきました。

対して気血津液のなかの『気』には物質ではなくエネルギーという定義付けで、
目に見えず質量もなく実態がないが仕事をこなすという異色な存在です。
そうした目に見えない気を扱うには触覚では抽象的でつかめません。

それだけではなく血も津液も具体物であっても
実情数値化して計量や質の良し悪しをきっちり判断することはかないません。

それもあって気血津液の具体的な状態の当たりを見抜いていき、
目に見える表現をすることが初期理解の要となる
のかなと考えています。
抽象度が高いものから具体へ、具体から抽象で腑に落ちてくるものでしょう。




最後にもうひとつ、大切なこと。
気血津液マップを図解していくメリットは、
『一般の方に図解をみていただきながら説明を付すとき』にあらわれます。


図の中央に位置するゴールに収めることが治療です。
そうするためにはゴールからどれほど距離が近いか遠いか。

一目瞭然です。


ほんとうに、気血津液マップありかなしかで比べると、
理解していただける質の高さや誤解の減少には驚きました。