こころのもんだい

身体をコントロールするためには、
体からのアプローチも大切ですが、こころからのアプローチも大切です。

人は不安や緊張があると、筋緊張が起こります。
たとえば迫りくると感じられる危機を感じ取り、それを漠然ととらえただけでも身体の緊張は起こります。”フォーカシング”という、こころのなかのもやもやした「なんとなくこんな感じがする・・・」という漠然とした感覚(フェルトセンス)を、次第に明確なイメージとして見える様にしていくという手法があります。そのときに自分がなんに対して不安や緊張を持っていたのかがわかります。それだけではなく自分では不安や緊張を持っていたことさえも感じ取れていなかった状態が改善されていきます。自分が自分自身をいつのまにか自己否定していたり、つらい経験を持ちそれから逃避したりそれといつも対戦モードでいることがあります。それは気づかないうちに起こるものだそうです。しかし気づかなければ、その気になるものがあると見つけて、そのしっぽをつかまえてしまうことが必要です。そのしっぽをつかまえたとき、それに対しての問題を解決していこうという理性や知性が働き始め心や体をむしばんでいた不快さが氷解するチャンスがでてきます。

そのしっぽをつかむときに、あまりにも大きな問題だったらぎょっっとしてしまいます。そのしっぽを時間をかけてちょっとずつたぐりよせていくことのほうがよいかもしれないときがあります。

”内観法”という、自分のこころの内側を見つめていくということで、こころのこりをほぐす様な、または気づかないうちに背負いこんでいた思い荷物を降ろす方法もあります。
心の問題が処理していければ、よく肉体面での改善が飛躍的に向上することを、経験として知ってます。筋膜マッサージのような肉体面でのアプローチの様な、非常に解りやすい変化が感じられなかったり、行きつ戻りつしてしまうときもあるのですが、やはり”心の問題=体の問題”と思います。

いまニューヨークのテロ事件をみて、自分では何もできない様な無力感を感じてしまいます。僕の場合、このようなときには”クリシュナムルティ”の書籍を読み返したり、彼の瞑想録のなかの大切なフレーズを口ずさみます。将来の社会不安が気持ちを重くさせます。しかし、まずは”自分の中の問題”を今まで以上にシビアに見つめなおすことを先行させようと考えています。