おなかの中の内臓の下垂傾向には注意---1

内臓は骨盤という受け皿の上にあって力を発揮します。
そのためには骨盤のポジションに気を配らなければなりません。

骨盤という受け皿。
これは物理的にどういうものか?
骨盤内の骨盤底筋が受け皿の下端です。
腸骨や仙骨などが受け皿の側面です。
あとは腰部・腹部により内臓の支えが縦方向へ造られています。
上半身を立てたとき腹腔内は、
シンプルに底面と上面は平行になります。
骨盤底筋と横隔膜が地面に対して水平位置にあること。
これが基本です。
骨盤が理想的な位置にあれば、
腹腔内はベストコンディションで働いてくれるでしょう。

だが体を起こしているときに骨盤前面が下方へずれているとき。
事態は一変します。
骨盤底筋が斜めに傾きます。
その上に乗っている内臓が前に下に滑り落ちます。
そして下腹部へ大腸や小腸、そして胃などが下垂してきます。

内臓は重力で下方に落ちるだけではありません。
骨盤のずれが恒常的に起きている場合、
大腿部、ソケイ部、臀部、腹筋、みぞおち、腰部、背部、喉、首などに、
慢性的なしこりが存在することが多い。
その慢性的なしこりが、
体内の筋膜バンド沿いに内臓の位置を支配する。
しこりの部分の方向へ牽引する現象がおきるようです。
それにより内臓部分は不自由な状態を強いられます。
この牽引力はときとして内臓に予想以上の不快感を与えます。

この状態が長期間続くと、
消化器の病的なまでの変質化へと進むことがあります。
大腸や小腸の形状が一部細くなったり肥大するなど、
いずれにせよ消化機能を低下させる状態になります。
写真などで実際にこの状態をみると驚き身震いしてしまいます。

場合により便秘になったり下痢をしたりすることもあります。
特に便秘と下痢を交互に繰り返したり、
下痢の際に食べたものがそのまま出てきてしまうことが続く場合、
衰弱する前にかかりつけ医師に相談なされたほうがいいようです。

食事をしても消化吸収率が減少したために、
平均体重を大幅に割り込むことがあります。
その場合には体力の衰えを自ら如実に感じます。
このときに本人は不安感を持ちます。
消化機能が弱くなりすぎた怖さです。