むち打ち症になると、
さまざまな不定愁訴が出てくることは知られている。
車に乗っていて事故にあう。
特にハンドルを握っていない助手席に乗っているときは被害が大きい。
頚椎捻挫で痛みが出ているときはその痛みが気になります。
むち打ち症の表面的な障害です。
時間経過とともに1〜2週間で
むち打ちでの頚椎捻挫で被った炎症部分は回復した。
炎症部分が回復すればそれで終了。
そこから先の保障をしてくれるようなことは少ないかも知れない。
だが実際はここからが大変なのです。
その痛みが消えたころに『不定愁訴』が出てくることがあります。
むち打ちになり頚椎周辺に骨格的なずれやダメージが加えられる。
その状況では医師による診断および治療がなされなければならない。
医師の診断書が保険などの対象にかかってもくる。
だが骨格的な微細なずれを修正する治療が行われないことも多い。
レントゲンを撮って状況判断して痛みを抑えるようにシップしたり牽引をしたり。
時間経過とともに炎症部分の患部は癒されていくでしょう。
でもその裏では...
そうこうして時間経過とともに患部がずれたまま固まりだす。
ずれたまま硬化して脊髄神経の周囲にある硬膜に影響がでる。
そうなると『脳脊髄液』という神経の栄養液が硬膜を通り、
脳から仙骨まで流れているのだがその脳脊髄液が滞りやすくなる。
このとき不定愁訴が現れてくる。
これでむち打ちになったときとタイムラグが発生して不定愁訴がでてくるようです。
むち打ち部分は炎症も治っている。
だがその後しばらくしてから、
腰痛・背部痛になったり、
呼吸が浅く感じられたり、
血圧が不安定になったり、
気分が優れなくなったり、
吐き気がでてきたりなど、
自律神経に関連する症状が出始めていく。
ただタイムラグがあるせいで、
むち打ちになったことと不定愁訴がその後に起きたことと関連が読みにくい。
むち打ちと不定愁訴が明らかな因果関係があるかどうかは、
診断する方法を医師ではない私たちワーカーは残念ですが持っていません。
ただ以前同様のお客様の状況とオーバーラップした事案を覚えている。
それに類似したことと考えると何かの解決の手助けになるかもしれない、
そのような可能性を感じているに過ぎないのかもしれません。
またオステオパシー系の頭蓋仙骨治療をかじっている先生は、
脳脊髄液と自律神経系との関係を熟知しているでしょう。
それも考えるための資料となります。
ただ上記で説明したことは頚椎捻挫以外の外傷でも起こり得ます。
例えば...
スキーでしりもちをつく。
そのときは『痛いなぁ』と、
しりもちをついたことに照れ笑い。
だがしりもちをついたときに尾骨に頚椎同様のダメージが生じると、
骨盤底筋全体が萎縮して呼吸リズムが変化して影響が出てくる。
頭蓋骨と仙骨の脳脊髄液を流すためのポンピング作用が弱まる。
あたかも頚椎捻挫をしたときと同じような経過をたどり、
タイムラグが生じた不定愁訴がでてくることもありえる。
そのような経験をお持ちの方々のお話を実際に耳にします。
この場合の状態改善には原因と結果の法則に従い、
妥当なアプローチをしていかなければなりません。
過去必死になって本を読み研究しながら方法を模索。
ただかなりケースバイケースでして、
その都度ぎりぎりのところまで考えて対応しました。
もし硬膜に対しての影響で脳脊髄液が滞るのが原因ならば、
放置しておいても勝手に直ってくれることが期待できない。
そのように感じることがあります。
10年間も頚椎捻挫を起こしたときから不定愁訴を引きずることがあるからです。
がんばって私もこちらの研究をせねば!