手首・足首と腹部は最低限緩めるとよい

私がワークをするときに、
必ずといってよいほどに、
アプローチする箇所はいくつもあるのですが。
とりあえずふたつほどあげさせてください。


ひとつは手首と足首。


手首と足首の関節がずれて詰まれば必ずといってよいほど首も詰まります。
手首が詰まれば呼吸がしづらくなり心臓に負担がくることもあるようですし、
足首が詰まれば二足で立ち歩くときに地面を的確にとらえられず前傾する。
それに手首が硬ければ足首もリンクして硬くなる。
だから手首と足首はセットで解くようにします。
あまり手首や足首は重要視されませんが、
手首や足首の関節が詰まり血管が細く神経系統が機能低下すれば、
手の指や足の裏などは感覚を鈍らせますし、
手首や足首のように「首」と呼ばれる箇所は外周が細くなる構造上、
関節の組み合わせが緻密でずれやすいウィークポイントでなんです。
ここがずれれば気血の流れは大きく阻害されるます。
首を締め付けられたかのようなダメージです。


またクラシックバレエなどのダンスや合気道などの武道にテニスなどのスポーツ。
それらどれもが一流のダンサーや選手であれば、
芸術的なまでに細やかに手首や足首を使う。
特に足首の柔らかさが印象的で、
手首と同じほど動かせる。
手の指や手のひらや甲と同じほど足の指や足の裏や甲を自在に動かせる。
足首の動きは力みが感じられない。
歩くときもそうだ。



そしてもうひとつが腹部です。


身体には縦横に経絡系統や神経系、そしてリンパ管や血管がめぐらされている。
これらのシステムは、
これらをコントロールする中枢である腹部に機能が集中しています。
そして腹部ではそれらは複雑に立体化しながら交叉しています。


東洋医学を学んでおられる方には馴染み深い考えですが、
年々経験した心身の緊張や不安、ストレスは内臓へ負担として蓄積。
腹部の負担蓄積が増大すれば、神経や血管、リンパ管や
臓器を取り囲む筋肉や筋膜にしこりやもつれができてしまいます。
しこりはときとして石の様な硬さでゴツゴツしています。
そのしこりがあると、
血管・リンパ管・神経や経絡系統までもが循環が次第にしにくくなります。
しこりが血管などを物理的に圧迫して流れをブロックされてしまうからです。
そしてブロックされることで肉体的、精神的な機能を損なうことがあります。


手や足を怪我をしたり負担がある使い方を無意識にでもしても、
必ずといってよいほど該当する内臓部分が硬化してしまいます。


身体が健康で若々しい状態では、
腹部は適度な弾力性としなやかさをあわせもちます。


そして腹式呼吸をするときも内臓の柔らかさが必須です。
四肢の力みを抜き緩めるにも内臓の柔軟性の度合いが関係あるようです。
身体の中心軸は背骨にあらず内臓部分にあるため、
内臓感覚が乏しければ胴体の中心軸をとらえるのは無理だと思います。



ですので腹部を緩めることも大切なポイントの一つだと思います。