リスクを受け入れ利益をもぎ取る心構え

大きなメリットを得られるときは、
リスクを受け入れる心構えが必要。


人はリスクを回避する本能がある。


リスクがあれば不安から恐怖心が芽生えて、
取り組めば大きな利益が期待できるが、
取り組めなくなることさえある。


先日、合気柔術を習うお客様から、
「自分が素手で相手がナイフを持って襲い掛かるときどうするべきか」
という質問を合気柔術の先生になされたそうです。


緊迫した状況です。


答えは、
「ナイフにちょっとでもいいから手を触れよ」
という回答。


それはそれですごい勇気のいることだと思います。


できればナイフを叩き落して取り上げるのが理想でしょうが、
それを一般の方がすぐできるようになることは期待できない。


ただナイフを構えた相手に身をすくませて体がフリーズして
そのまま刺されるというのはNGです。


ちょっと相手のナイフに手を触れようという動作をすれば
ナイフとの距離感が体感できる。
そうすると不思議と落ち着いてくる。


距離感がわからないとナイフを見たとき
もうやられたという最悪のイメージを思い描いてしまう。
身を固めてダメージを少なくしようとする。


これではほんとうにたやすく刺されてしまうのです。
刺されたイメージを思い描いてそこに恐怖すれば
普通はもうそこで終わりなんです。


でもちょっとでもナイフを触ると手は切られるかもしれないが、
刺されていないことが実感できる。
刺されてないならば攻撃をしよう!
そう思って相手を見れば
ある程度の武術に精通しているものなら
興奮した相手は意外に隙が多くあるのが目に付く。


また自分が素人だったとしても
ナイフを触りにこられた相手は
冷静に堂々とナイフに触りにこられると
とられるんじゃないかとびびるものです。


正面から組まれるとは考えていないとき
意表を突かれたときの気の動転です。


ナイフの構えを引いたときは隙だらけ。
攻撃を加えやすいものです。


もちろん相手がナイフの扱いに慣れていれば、
このようなことは容易に起こりはしませんが、
ナイフをちょっと触ろうとすることは
怯えた弱った目から真剣な生き残ろうとするやる気ある目に変わります。


身を切って相手の骨を断つ。
リスクを受け入れてより大きな利益をとる。
不可欠なリスクを慎重に受け入れればいい。


そのとき真剣に取り組めるようになり
道が開けることがあるように感じます。