ご近所での出来事・・・痴呆のこわさ

母から聞いた話。

ご近所の年配のご主人。
痴呆症になられて数年経ちます。

いつも奥様が付いて散歩に出かけています。
一人で外出することはできなくなってしまったのです。
自分一人では家に帰ることができない。
電話番号も記憶していません。

ですが昨日夜10:00ごろ、
1000円札一枚を持ち外出したまま帰ってきません。
近所に買い物に行く、そうと思ってお金を渡したのですが、
いつまでたっても帰ってこない。

警察にも連絡しました。

八方手を尽くして探し回りました。

そして18時間ぶりに消息がわかりました。

どこぞの自転車を・・・お借りして、
品川から遠路はるばる横浜までサイクリングをしていたとのこと。
本人は家に帰りたかったのでしょう。
神奈川県警から身柄保護の電話をもらい、
ほっと一安心。
事故で車にひかれてやしないか、
どこかで行き倒れているのではないか。
そのような心配をした奥様は、憔悴しきったご様子。

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ご主人、痴呆になられる前は、
立派な資格を持ち知的な職業に就かれていました。
それゆえに精神的なストレスや心労が大きかったとのこと。

精神的ストレスは大きな負担として蓄積されていきます。
肉体的ストレス以上に大きな影響が出るかもしれません。
ついついムチャを日頃してしまいがち。

肉体的な疲労が募って・・・というと、
体の筋肉疲労が強くて気を失うほど眠くなります。

でも精神的ストレスの場合は、
無理が利いてしまいがち。
無理がたたれば寝ても回復できません。

精神的な過剰なストレスを意識的にリセットする。
そうすることにより細められた血管が元通りになり、
ホルモンバランスが安定するようになるのでしょう。
精神疲労によって溜まる疲れは肉体疲労と同じ。
ですが肉体疲労以上に捉え方やコントロールは、
目に見えた表現にはならないだけ困難です。

身に余る精神的な負担を受け付けない勇気を備えなければならないでしょう。
まじめでがんばりすぎる人には、
「新たなる修行」かもしれません。

問題の本質を見通す力があれば、
より要領よいやり方は見つけられるかもしれません。
多角的に問題を観察すれば、問題を背負い込まなくてもすむときがあります。

また数年後の自分に今の精神疲労がどのように影響するか?
そのコストを見積もるのもいいでしょう。

私は痴呆にならぬよう気楽にいきたいです。