精神的なダメージを受けているときの骨格的変化

一番最初にお客様が見えられたとき。
そのときにボディチェックをします。

その際に尾骨部分と頚椎部分の歪みがないかどうか、
チェックしています。

なぜそうすることが必要なのかというと、
この2点の箇所が同時にずれているときにはかなり精神的な負担感をもって
おられることが多いという文献を読んだことがありますもので。

ただし多少スピリチュアル系の書籍が出所だったので、
すぐには信用いたしませんでした。
ですが実際にお客様に接する上で、
自分自身の目と手で実際にそのような傾向が有ることを確認。
それなりの信憑性が有るのではと考えるようになりました。

頚椎部分の調整は比較的カウンターストレインなどの技を利用すれば、
安全に改善することができます。

ですが問題が尾骨。
尾骨が肛門の方向へ入り込んでいったり、
逆に後ろ方向へ反って仙骨と尾骨がまっすぐになって感じられる。
または左右にぶれることもあります。

この尾骨を無思慮に外圧をかければ尾骨骨折を起こしかねません。
たとえばノッカーなどのわずかな圧をかける器具を使う手もあります。
ですが比較的早く戻ってしまうケースが多いので、
効果の持続性に難点があります。

カイロプラクターのなかには、
肛門から指を入れて尾骨を矯正する技を持つ先生もいます。
それにより体の状態が大きく改善するケースも多々あります。
体の外部から加圧すると反射的に抵抗されるので矯正はしにくい。
だが体の内部からの加圧はあまり抵抗反射がないので矯正がうまくできます。

ですがお客様との信頼関係が浅いうちに行えば、
治療行為として受け入れられる心境ではない。
そのようなこともあり今はあまり行っている先生は少ないはずです。
『頭蓋仙骨治療』の翻訳をされた先生はおそらく行っておられる様子。
(先生の書籍を読みその様子が伺われました)

問題にいたる原因のひとつとわかっていても、
アプローチに苦慮する箇所があります。

もともとは会陰部分が十分に柔らかくなり、
呼吸をすると同時に会陰が骨盤底筋の上下動と同期して閉まったり開いたり。
そんな感じに動くことが理想だと思います。
すると尾骨の変位も是正されることがあります。
丹田に重心が落ちていると自然にそうなる状態です。
それゆえに丹田に気を落とすように注意するような習慣を身につけたり、
技芸の練習やトレーニングの際の注意点とするとよいのでしょう。