たとえば・・・
合気道で技を放つとき。
『呼吸力』が大切だと書かれています。
呼吸力っていわれても、
ただ息を吸ってから技をかければいいのかなぁ〜
程度しかはじめは意味がわからない。
でもしばらくしてわかってくると、
息を吸うときの吸い方があるのです。
腰を緩めて腹腔のなかに球形のエアーバックを入れたように膨らますこと。
そして内臓部で造られたエアーバックの腰椎に当たっている部分。
ここを腰椎にインパクトを与えるだけでいい。
するとエアーバックが強烈な弾性反発力を持つ。
自然にへそが前にちょっとでてくる感覚がある。
このときに腹部を打たれて攻撃されても跳ね返すことができる。
同時に丹田というからだの中心を実になり手を虚になる。
手はよく足(または地面)から跳ね上がる力を捉える。
人体構造を良く活かし機能的な力を強力に発する。
早く放つも遅く放つも自在。
とても強い力だ。
腹腔内に造ったエアーバックは腰椎を守るための要です。
腰椎が伸びて椎間板をゆがんだ形でつぶさないですむのは、
このエアーバックがあるからです。
ゆがんだ楔形になるような状態に
椎間板という椎骨と椎骨の間にある
クッションをひしゃげさせるともろいんです。
その椎間板をもろくさせるような形で、
強烈な脚部や腰背部の拘縮をつくり打つ練習は時として大変なダメージを残す。
椎間板がつぶれ狭窄していく。
腰椎で腰や上半身を支えにくい腰椎すべりに近い様子になります。
するとまずは起立筋群が常に硬化短縮するようになる。
椎間板は常に狭窄したままになり、
再度椎間板内にゼラチンのゼリー状クッションの用材補填が出来ない。
椎間板の再生するための栄養素も減りますからもろくなります。
そして大腰筋という腹部の胸椎12番から腰椎5番が付着点で
鼠径部前を通り大腿骨上端内側までの太い筋肉。
ひれ肉とかいって棒状のお肉がありますよね。
あれのことです。
大腰筋を過剰に硬化短縮させてはいけません。
内臓疾患が生じることも多くなります。
この筋肉が腰を立たせておくための大切な支柱です。
立体的に腹腔内を均等に環境良く内臓を詰めるようにしてくれるもの。
この力を失うと腹腔内状況を悪くしてしまいます。
腹腔内にエアーバックを入れたへそで打つ人の体と
腰を縮めて腹を突き出し反らせる形で打つ人の体。
この両者の体を比べて触ってみると興味深いことがわかります。
腹腔内にエアーバックを入れたへそで打つ人の場合。
達人的なすごい人の場合とも言えるでしょう。^-^;
体全身が柔らかい。
おそらくへそで打つ瞬間に強烈なインパクトで押し出すためには、
体を緩めてから硬化させたほうがいいことを身をもって体得したからでしょう。
力は緩めた状態と緊張させた状態の張力の差が大きければ大きいほど強力。
体の固さは非力につながることを知っている。
だからまず体は緩めなさいよというのですね。
腰を縮めて腹を突き出し反らせる形で打つ人の場合。
体全体に緊張が抜けない。
そしてこの緊張が練習時だけではなく、
日常生活の中でも持ち越されてしまう。
ここが問題なのです。
この両者の違いは健康面に響いてくると思います。
なかなかこの体を緊張させて打つ打ち方をはじめに覚えると抜けない。
無自覚のうちに体が型を覚えてしまいますので矯正が厄介なものなのです。
だけど少しずつ探究心を持って模索すればその努力に比例して変わるでしょう。
私も現在進行形で努力中です!
このことは空手や太極拳などの武道に限らず、
バレエやダンス、技芸にも通じるところがあると思います。
または特別なことをしているつもりでなくても、
無意識に緊張したりバランス悪く
椅子に座り続けたり立ったり歩いたりでも影響が出るのです。
呼吸力とかへそで当てるとか打つとか、、、
一般的に聞きなれないようなわけのわからないようなことです。
ですがわかってみて身に付けられるようになると
人生が変わっちゃうはずですよ。^-^)