人は頭で考えているようでいて、体で考えている。

人は頭で考えているようでいて、体で考えている。


施術をしていくと、
だんだん体の強さを取り戻していく。


柔軟性やしなやかさ。
それがあれば外界からの力を受け止め、
そして受け流すことができるようになっていく。


体が歪みがあり硬直していれば、
常に体が傾斜しているために筋肉を緊張させて倒れないように支える構造体。
剛直な柔軟性を失った状態です。
武道をしておられる方々ならばわかるでしょうが、
このような体は隙が多い。
物理的にも緊張しているところと虚脱している筋肉密度の疎密が激しくなっている。
つまり意識の入らない疎の部位から常にそのものは姿勢を崩し続けていて、
それを支えるために筋肉を緊急避難的に緊張させて密にしている。
このような疎密が分明しすぎていると、
体の中をまんべんなく流れ行く龍脈の如き血液やリンパなどの体液の流れが阻害される。
それがその人の体の内側を流れる免疫物質の行き届きを悪化させることになり、
体の弱さにつながる。


施術をしていて綿密にこの疎密をかぎわけることのできるものには、
直感的に対面した時の相手の体内から伝わる情報量が変わってくる。


そして体の弱さが強く出てしまっているときは、
体がくじけてしまっているわけですから。


体がくじけているならば、
心もくじけてしまいやすい。
そのような相互の関係があるのでしょう。
そのことを強く感じます。


だから体が柔軟性を帯びて、
体のバランスを雑に取り合わず絶妙に使えるように発展すると、
体がくじけにくくなります。
すると相関関係のある心もくじけにくくなっているのです。


精神的に不安定であったりうつの傾向がある方が
多くの心理的なカウンセリングを受けて改善しなかった方がいます。
それが施術を受けて体が変わると、
心の耐性が強まりくじけなくなる。
それはがんばろうっていう気をはる感触ではなく、
体がしなやかになると同時に
物事を受け入れて受け流すことが心でもできるようになるからだろう。


外界のものを拒絶して自分の殻に閉じこもるという反応ではない。
受け入れてから受け流せる心と体のしなやかさに。
合氣道の操作に近く相手の力を受け入れてから、
その鋒方向を自分の意にそう方向へ流していく。
そのような高度な自分を守る技能に通じている。