体の立体化が円の動きへつながる


形は正しく四角に整えておき、それを動かすには円く自在に変化する


四角に整えるというのは、
端となる部分が突出、突起が意図して設置できていること。
そのように解釈してみましょう。



眼の眼球も、球体の突出して前に出ているところは物理的に前に、
円形の頭部も四角という角を作る。
都合上、球体である眼球の突出した突端もあるし、
額の第三の眼当たりや、
頭頂部や後頭部の玉枕あたりなど、
球体としたらここの角を整えよう。
その他にも、詳細に割っていけば、
いくつもポイントを見つけられる。


胴体もそうで、肩の突端や肩甲骨部分の後方めくれ、胸骨の前方突出、
仙骨の丸まりの後方突端と恥骨の前方突出、
などは最低限、押さえたい。
その他大勢注意し注目すべき点を、各人試行錯誤して置いておくといい。



これは丁寧に自分を観察して、自分を伸ばすための経験を積むほどに生きてくる。
ムリのない範囲内で、自分のセンスで四角の核になるポイントをさぐるのです。
時間をかけていいのです。
人に答えを聞いてわかったつもりになるよりも、
自分が創造主になったつもりで考えて続けます。


模範解答の模倣は頭でっかちに自分をするだけ。
自己観想の術を得られたのならば、
ときとして指導者も邪魔者でしかなくなります。


独創的なアイデアを生むひらめきこそ、革命。


脳に負荷をかけ発見した快感をともないます。
その快感がない味気ない知識の切り売りでは、
大脳は納得しても、小脳は無視するだけです。
小脳が姿勢維持や所作をするさいの動きの一連の動作の手続きを覚える器官です。
小脳を変えるには催眠に状態を導いて教え解くか、
驚きや興奮、感動に満ちたひらめきを得た際の脳内麻薬の力を借りるか。
このふたつが有力でしょう。


または機械的に質のいいだろうといわれる動きを、
テキストや教師から学んだとします。
ロボットになったつもりで機械的に身につくまで
ただただひたすら繰り返すしかなく、
動き方の悪癖として身に染み込んだものをとるほど困難はない。
絶対に変えなければ舞台上で恥をかくというような極限でないと
道半ばで倒れるケースが多いものです。
本来的に、自分の今までしたことについて、
完璧な自己否定をしきる動機付けが弱いと
現実的に、これに耐える人は少ないのです。



どうにかこうにかして、
体を四角に整えるクォリティが上がると、
骨格構造が明らかに安定していきます。


この骨格の構造化が安定することと、
筋膜の癒着部分の低減化は比例する。


力強さと疲れにくさが増していきます。



四角に体を整えることができたなら、
円を自在に変化するという動作は自然に起きます。
作為的な操作ではなく、筋肉や関節の構造上、
そうなっています。


ものが移動するのがエネルギーのひとつの状態ですが、
原子レベルまで視点をクローズアップさせれば、
遺伝子が螺旋階段を作るのと同じように螺旋に。
円の自在変化と距離を組み合わせると螺旋になるので、
それが筋に反映しているのかもしれないと想像しています。


四角に体が整えていかれることで
自然に円の動きになってしまうところが多く含まれている。
その円を自在にした動きのいくつものパートを協調させて
体全体での円の自在を作り出し動きの統合をはかります。



なんとなく、太極拳の動作に、そのような練功がありそうですね。^-^



そのように体を整えるから関節にずれや詰まりもなくなります。
骨が芯になり、筋肉が螺旋に絡み収縮伸張を繰り返すようです。



円の動きができていないから、
先行して円の動きをして筋の動きを知り、
そこから四角に整えていくような操作を
悟るようにするのも、悪くはありません。
アプローチ方法は、工夫次第でしょう。



自然の設計した通りの『形』へ還ること。


それができれば悠然と生を送れそうです。