顎関節機能障害には外側翼突筋をスモールサイズのベン石温熱器を使ってセルフリリースを試すのも、一手か?

顎を少し大きく動かしただけで、
顎関節が、「かくっ、かくっ」とか「ごりっ、ごりっ」とか、「ガクッ」とか。

これは顎関節機能障害の手前に来ているときのサインですね。

 

とりあえず以下の咀嚼筋群をしっかりとリリースすることができていなければ、
改善はおぼつかないものです。。。

 

側頭筋と咬筋.jpg

 

ただ、顎関節を改善させるための専門家ならば、
「これだけでは、ダメだよ」というでしょう。

 

そうなんです。

 

これだけでは、100点中50点とれたかどうかでしょう。

なので咀嚼筋の硬化緊張が緩むことで、
50点取れただけの顎関節の不調の改善は見込めます!

 


でもそこから、もっと先にも解かなければならない筋肉があるんです。

それは、、、外側翼突筋。

一般の方は聞きなれない筋肉名ですね。

これは、咀嚼の浅い層の筋肉のひとつです。

「起始」が、2頭で、蝶形骨から、また側頭下稜から、上外側翼状板から下
「停止」が、下顎骨顆および側頭下顎関節の関節円板前縁

そして「作用」が、下顎頭および関節円板を前方に引き出します。

 

こちらが直接、顎関節機能障害にかかわっている筋肉といえるものです。

 

外側翼突筋のこと.jpg

 

ただこの外側翼突筋。
絵のなかにも書きましたが、圧ではなかなかリリースが難しいと書きました。

 

頬骨と下顎骨、それに側頭筋や咬筋などの咀嚼筋の下に位置するため、
直接、皮膚の上から触って目的筋を見つけてアプローチをかけることができません。

 

ただやり方としては、
口の中に指を入れてリリースする方法もあるのですが、
日本では医師以外は器物や指等をいれることでの治療は法律により禁止されております。
それにより私では、そのようなアプローチはできないのです。

 

それにこの筋肉は、加圧でのリリースをしようとするときは、
炎症があればかなりの圧痛になりますから。
圧で解くにも、痛みの耐性に限界があるという感じなのです。。。


では、どのようにしてリリースを加えるか、
加圧という圧により摩擦熱をもってしこり部に代謝を起こさせてほどくやり方を変えて、
ホットストーンの熱で熱量をしこり部につたえて代謝を起こさせてほどくようにします。


私自身も、去年に体調を壊したときから顎関節が、かくっとなるようになっていたため、
ホットストーンの熱でのリリースを試みていました。
具体的に言えば、
スモールサイズのベン石温熱器を使って側頭筋および咬筋の咀嚼筋群をまず徹底的に緩めました。
そのリリースの深さが十分となったところを見計らい、
次に自分の外側翼突筋の位置を適切に割り出して、
その起始と停止の外側翼突筋の腱部に気持ちいい程度か少し熱さを感じるほどで加熱を、左右、15分ずつ。
4日間にわたってアプローチをしてまいりました。

ただ左側の側頭が肌荒れがあったため、以前よりそうとう丁寧に時間をかけてリリースをしていたため、
かえって左側外側翼突筋が緩んだかと思われます。

顎関節の機能的な障害は、おかげですっかり左側は消えました。


どれほどの時間をかけて、どれほどの熱を、どの位置にかけるかなどは、
各人の現状の身体状態によって変えて対応すべきだと思います。


ひさびさに、以前ならこのようなところに下顎を持っていこうとすると鳴ってたのに、、、
「どうやったって、ならないなぁ」という感じ。


顎動脈がこちらの外側翼突筋に血液を供給しているのですが、
この動脈部分を押さえ込むような凝りがあったので顎関節の不調はなかなか治る気配はなかったのです。


顎関節とは非常に興味深い性質を持っているもので、
仙腸関節というお尻の部分の関節と同期して動き支える仕組みを持っています。

体の中で最も大きな関節が仙腸関節です。
身体の全体を通しての影響が大きいのが仙腸関節
こちらがずれますと、他の関連する大多数の関節に負担を強いて体の動作や姿勢維持をするようになります。

そのため顎関節がずれると仙腸関節がずれて、仙腸関節がずれると脊柱がずれて全身の関節にずれが生じるといった具合。

まさに「風が吹けば桶屋が儲かる」というほどの影響を、顎関節部分は握っているのです。

 


スモールサイズのベン石温熱器を使ってセルフリリースをするだけで、
外側翼突筋のリリースまで、確かにリリースの手を伸ばすことができました。


ただもちろん、
人体は非常に複雑にできておりますし必ず改善が起こるとはいいきれません。
すでに顎関節機能障害から手術をなさった方もおられるでしょう。
軽重でいうと、重度の位置にまで症状が進まれた方には、
まずは顎関節機能障害を専門に診ていただける医師に相談してください。


軽重でいうところの軽度、中度の方は、今のところ私を合わせて3例ほどの施術者がセルフリリースを試みて、
いい結果を出しています。

なので比較的軽度の方で、
どうやって改善させていけばいいか、出方がわからないで苦慮しているという場合には、
スモールサイズのベン石温熱器を使ってセルフリリースをしていきたいという人もいる?!

そのようなときは、いちど、チャレンジしてみていただきたいですね!!