体がつらいときの不安な気持ちを押さえてみて

『体調』と『冷静な判断力』は比例するのかもしれない。

体調を崩してしまっているとき。
そのときに襲ってくる不安感は、
理性を飛ばしてしまう力がある。

そのひとつが怒り。
周囲のものに向けられる。
本人も些細なことでなぜこんなに腹が立ってしまうのかわからない。
冷静になればたいしたことがないことも、
そのときには衝動的な腹立ちが起こりやすい。
やさしい人もそうなります。

そしてもうひとつが判断の堂々巡り。
体がつらいときは、
達観するまで頭の中が混乱する。
おなじ事をずっと始終考えてしまう。
そのことについて自分自身も、
「なんかおかしい」と気づいている。
しかし答えがだせない。
答えが出せていたとしても、
答えどおりの行動に移る踏ん切りがつかない。
よほどの確証がない限りは腰が重くなる。
そしてタイミングを逸することがある。

渦中では身動きが取れなくなる。

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日頃健康であるほど健康を手放した不安感が大きい。
体調不良になれていないから、すぐ最悪を連想する。
打たれ弱さがある。。。

体がつらいときには腹式呼吸ができなくなり呼吸が浅くなっています。
下腹部が強く張っているときにそうなりやすいようです。
腹をかばい姿勢が正せなくなるとみぞおちに不快感。
それと同時に肩が上にあがってきてしまう。
肩が上がれば僧帽筋と大胸筋が張り心臓を圧迫。
首が縮み頚動脈を圧迫。頭部に血が回らないようになる。

そうなればごく自然に湧き起こる不安感。

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ならばうまく腹式呼吸ができるように調整してみる。
腰仙椎を緩めたり、大腿直筋を解いたり、
股関節をゆるめたり(腸腰筋、大・中・小臀筋、梨状筋などなど)
・・・。
すると呼吸が落ち着き体の緊張が緩みだす。
不安な気持ちが半減してくることが多い。
つらいときに一息つけるのはありがたい。

楽になり冷静になれるので考えがまとめられる。
人間の持つ偉大な行動力と判断力が発揮できる。
施術の緊急避難的な使い方です。
今後の指針を決めるためのチャンスだと思う。

ただそのときに『嵐が去った』と安心して、
ライフスタイルを変えないのではいけない。
体調が悪くなった理由に関心を持ち、
自分なりの対策を立てなければ根本的な改善はない。

嵐の種を持ち続けていてはいけない。
体の使い方を教えるボディワークは、
そんなときヒントを与えてくれるときも多い。