肋骨1〜6番目くらいまでの強いつまり

ワーカーは、いやな痛みが出るところをよく知っている。
最初からそのようないやな痛みが出るところを処理することはないが、
その痛みがでる箇所の周囲の外堀を埋めていく。
そして最小の痛みで納まるように下処理をして、
それからそのいやな痛みが出る箇所をアプローチしていく。

そのいやな痛みが出るところのひとつ。

脇の下の肋骨1-5番にかけて、
肋間筋が緊張短縮した状態で固まっていることがある。

そして脇の下に大きなしこり状の筋肉を作るときもある。
その部分は脇下リンパ節の機能を抑制させ、
手に渡る神経や血管を圧迫させる。

この部分のしこりを持つものには、
胸部に悪性腫瘍ができやすいようだと話をすることがある。
医学的な論文等で知った話ではなく、
経験則的に
「そのようなしこりを感じない人に胸部悪性腫瘍(乳がんを含めて)が、
あったためしがない」というもの。

そういうお話からくる。
だから脇下が固くなると胸部に何らかの負担がかぶさってくる、
という信憑性は薄い。

だがあまり感心できるものでは無いのは確か。
胸式呼吸効率は大幅に減じられている。
いったんこの肋骨1-6あたりが短縮緊張してしこれば、
関連胸椎や胸肋関節を調整しても先には進めない。
肋骨上部の短縮緊張によりまたすぐずれるからです。
心臓や肺も圧迫を受け続けています。
それによる影響は小さくありません。

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どういう人が肋骨上部の短縮緊張があるのでしょうか。
簡単に観てみると。

●左右の肩の高さは並行か?
(※左が落ちている人が多い)

●左右の肩の高さは両側とも上がっていないか?
(※首が短い人、アゴが前に出ている人、呼吸器が弱い人などは上がりやすい)

●大胸筋の硬さはどうか?三角筋の硬さはどうか?
(※たいてい利き手側がしこり化している)

このような初期状況を見て肋骨上部のつまり方を予測する。
すでに肩が上がっているだけで肋骨上部は当然詰まっています。
だがどこまで深く詰まっているか?
それは外側を触るだけでは解りません。
その状況を把握するためにその周囲の筋肉群のしこり化状況を見ていく。
それでどれほどの肋骨上部の短縮緊張部の筋膜変質が深いかを知ろうとします。

肩を日頃から持ち上げている人の場合。
本人が気づいてなくても肩があがっていれば同じことです。

禅などの修業で緊張を解きほぐす時間が必要かもしれない。