目に見えない重さが人の形を作る根源です!

またまた野口三千三先生のことばより。


『重さは自らの形を持たず目には見えないものでありながら、
他のものの形を作る根源の力として作用し、
見えるものとして存在させる力なのである。』


この言葉も恐れ入るほど的を得ている。


私どもワーカーは重さを持った肉体を見ている。
重さをどのように捕らえて肉体パーツを積み上げているか。


そこを真剣に見ている。


重さを捉え切れていない部分が見つかる。
すると骨格のずれや筋肉のしこりなどとして表出しているからすぐわかる。


ですからその骨格のずれや筋肉のしこりが重さを
捕らえきれていない姿勢でできたものならば、
骨格のずれや筋肉のしこりを解くことの意味は?
どのように考えればいいのだろう。


骨格のずれや筋肉のしこりを放置すれば、
体を支えたり動かしたりするときにかかる負担は大きい。
体の深層筋までが硬化して骨化まで進んでいれば、
血行が悪化して該当する肉体箇所に栄養不足と老廃物の蓄積が起こる。
だからその問題箇所をリリースすることは、
それらのネックを改善するためには一役を担うだろう。


だがなんで体がずれたのか?
その解答は理解できたのだろうか。
その解答を得ずして再度固まらない保礁があるのだろうか。


もし体の中を通る重さを感じ、
自分の体をもっとも骨を生かした形にするよう
繊細で合理的に筋肉を使えていないのが原因で
肉体のずれがあるならば問題はカンタンだ。


正しい体の使い方を研究し、
正しい体の使い方を取り入れればいいでしょう。


人は足の裏や耳の中の小さな骨たちが体の重さを捕らえるといいますが、
実際はそのような特定部分だけでなくほかの体の各部分も脱力すると
体液が下方へと落ちる方向を感じ取り重さをつかむことが出来ます。
『目に見えない重さ』を体がバランスよく感じ取れるようになると、
自分の体の形を自分で意図した様子に作り変えることが出来る。
そういう面白さを含んだ研究なのです。


ホント、
自分の重さに気づけば解剖学の図が
構造力学的な評価を持って目に飛び込んできちゃいますよ。