奇跡を見た!

今日のワークで。


年末、40度もの発熱が続かれ、
大変なコンディションで過ごされていた方がワークをお受けになられた。


その大変だった様子は事前にメールでお知らせをいただいていました。
もう回復して半月経過しておられます。


ですが極端な高熱が続けば体力も失う。
咳が出れば背中が固まる。
そのようなことは発熱が過ぎ去った後もあとを引きます。


だからきっとそのような様子で大変なんだろうな・・・と予想していました。


このお客様を関東地区の体が硬い方の横綱と私は呼んでいました。
もうすでに過去のそれほどの硬さはなくなっているものの、
通常の施術者ではまだまだ目が点になるほどの方です。




それがワーク前の立ってくださいという指示で立ち姿をチェックすると。。。


『あれっ?いつもよりきれいに立てているじゃないの!』



そしてボディチェックをすると。。。


『あれっ?いつもより柔らかいじゃないの!』


ちょっと狐につままれたような感じ。
ものの見事にうれしい裏切られ方です。


調べてみると『腰仙関節』の詰まりがリリースされているじゃないですか!!!
腰仙関節とは腰椎と仙椎の間にある関節のことです。
仙骨に関係する関節は不用意な力を加えることはできない。
一歩間違えたら大変な命に関わるようなことさえ起こりえる骨です。
でもこの腰仙関節が正常位置にはまっていなければ、
理想的な立ち方はできません。
理想的に歩くことも難しい。
だったらじきにまたカラダが元のゆがみ状態へといづれは戻る。
それは時間の問題なんです。


その理論を知っているから、
この箇所を緻密な計算をして安全に解いていくよう、
最大限知恵を絞ります。
そして対処をしています。
ですが本当にここを解くことは容易ならざる箇所なんです。


先だってから歩き方の要点を学んでいただき、
それが腑に落ちて実践されているとの事。
後ろへ向かって歩を進める感覚を残しつつ前に進むという技です。


でもそれだけじゃないはず。



推測ですが風邪を引かれて寝込まれているときが長かった。
その期間動くことが出来なくて寝ることしか出来なかった。
だからカラダのいつもの片側を使う癖や前後屈を助長させる負担がない生活。
動き方の悪癖を起こして硬さを強める動作をしなかった。
それもよかったかもしれない。


そして40度もの高熱を発していた。
熱により体の中の筋膜の癒着は解ける。
本来は発熱を起こすことで免疫力を飛躍的にアップさせるのが目的だが、
体の外から発生させる熱を受ける遠赤外線サウナなど及びもしないほど、
体の芯の深層部の筋肉にいたるまで自前の熱が届く。
おそらくこの熱も今回の奇跡に良好な影響を与えた。
一般的にサウナは長くて一時間程度入るくらいだが、
発熱状態が4〜5日継続すればその間ずっと
患部として詰まっていた腰仙関節部分も暖め続けられているのです。
しこりと化した癒着筋膜のコラーゲン組織は、
じっくりと時間をかけて溶けていく。
短時間で暖め終えるサウナよりも強力だ。
それにムリな外圧が加えられることなく、
安全に患部がゆるみ溶け出していった。
私にはこれは奇跡的なことに思えた。


筋肉のしこりとして認識される筋膜の癒着は熱により溶かされる性質を持つ。
解かされた筋膜をまとう筋肉は筋線維も繊細にしなやかで温かみを持つ。


お客様に予想以上のゆるみ具合だったことを告げた。
『これは不幸中の幸いですね』といいながら、
お互いにほっとした気持ちだったはず。



これはそうしょっちゅう起こる奇跡ではないのは事実。


でも風邪の効用っていうのもあるんですね。
そのように思えてならない。