筋膜センサー発揮で体の力みをとり代謝を促進

先日、ワークを受けていただいた方から筋膜についての問合がありました。


鋭い観察眼で自分の体を見つめて、
筋膜の性質についての質問をしておられます。


筋膜の発痛箇所は筋膜部の厚みや
起始停止付着部分で変わると思う。。。
とか。


筋膜リリースのをするとき。
この筋膜部の解放方法を学ぶことは大切。
ですがこのときに注意しなければならないことがあります。


筋膜は3次元的に立体ネットワークを作り体を立体的に膨らませている。
大腿骨や背骨や上腕骨やらの、
まっすぐな支柱。
その支柱を膨らませるようにする。


横たわる姿勢では比較的イメージが楽です。
でも立つ姿勢では骨を上へ上へと連ねて立てている。
それを筋膜のセンサーで筋緊張具合を操り立てる。
テンション具合を繊細に微調整することで、
不要なまでの強い筋力を発揮させて立たない。
最小限の力で骨を支柱にして立つことになる。
筋膜の中には発達した感覚神経が存在する。
筋線維の中にはそのような感覚神経はない。
つまり筋膜の鋭敏なテンションセンサーと、
筋膜の中に仕組まれている腱反射のような
無意識に起きる反射動。
この力が発揮されて力みなく
楽に立つことができる仕組みだ。


この人が立つ仕組み。


その筋膜センサーの働きが狂いだす。
過労やストレス、事故による外傷等。
原因はさまざまだ。


そうなった状態を機能的に再構築する。
その作業は体全体の筋膜の解剖学を理解しなければ不具合が生じることがある。
または再構築の精度が悪くなってしまう。


『メカニカルリンク』
という本があります。
こちらの本はオステオパシーの専門書ですので、
大きな医学書を扱う書店でなければ置いてないのです。
ちょっと9030円と高価な本ですがなかなか気づきのある本です。
本書P9〜P21の「筋膜の解剖学」ではイラストで
シンプル(私にはそう見える)に全体筋膜をわかりやすく表現。
浅層の筋膜・深層の筋膜・硬膜・表層の筋膜などに分けて説明。


特にP11の「浅層の筋膜:筋骨格の生体力学系」図などを見ておくと、
どのようなマッサージをすると効果的かが推理できるでしょう。
体を構成すのに調節して効果が高い主たる部分と補助的な部分。
勘が良い人ならばピンとくるはずです。


なぜ局所的な筋膜のみを深く解きすぎると体バランスが総崩れになるか。
解きすぎちゃいけない部分と、
深くといても比較的問題ない部分。
体の支えの構造を構築している筋膜部分とはどこにあるかを知れば、
その判断の目安がついていくはずです。