「パスカルの原理」の応用力

パスカルの原理とは?


ウィキペディアから引用させていただきます。

『一定の容器内部に非圧縮性流体を満たして
ある面に圧力をかけたとき、
重力の影響が無ければ、
つまり液面から同じ深さの地点同士ならばそれらの点には
等しい圧力が加わるという原理。』


とのこと。


施術をするとき、
このパスカルの原理は使い勝手がよいものです。


簡単にいえば、
人体のなかの筋肉とはゴム製の風船に水をいれたもののようなものです。
ぐいっとある面を押すと他の面がぐにゅぅと出っ張る。
このパスカルの原理は油圧式ジャッキなどにも応用されているんですよ。
やりようによっては強力な力を取り出せるものでもあるのです。


この原理を応用し患部に遠い関係のなさそうな部位に圧をかけているが、
目的の部位に動きを生じさせている。


人体にもそのようなことがおきるものなのです。
そのような現象が自分の体にも起きているとは気づかないかもしれないが、
簡単な観察をしてみればわかるようなことです。


それにやりようによってはこの圧のかけ方では
皮膚抵抗がない圧をかけることができて
その動きはやさしく患部を癒してくれる。


皮膚に直接圧をかけると、
皮膚抵抗のバリアひっかかる。
圧の力は跳ね返されるし皮膚が緊張していて変化を受け付けにくくさせる。
それを回避することでしずかな圧でも効果的な変化を呼ぶことができます。


施術中にこれを使われても「パスカルの原理の応用」と認識がないと、
体を固定させるため単に押さえをきかせているとしか思えない。
「不思議なことになおるんだよ〜」と偶然に改善したように思われる。


でもしっかり計算して現象を起こしているだけで、
不思議なことなどはちっともありません。
陰でいろいろ私が苦労しているだけです。


そうなるとちょっとした皮膚への接触でも何かを起こせる。
そんな工夫を凝らすとちょっと面白いことができるようになります。


これなどは施術者各人が独自に研究しノウハウの蓄積をしていくもの。
あまり書籍等でも紹介はされないと思われます。


施術とは人体の機能や仕組みを深く観察すれば独自の見解がでてくる。
そこから生じた技術を持っている人は責任ある仕事をしますよね。