筋肉の腱や靭帯の石灰化からの脱出へ

筋肉の腱や靭帯は石灰化することがあります。


石灰化とは?


Wikipediaで調べてみよう!
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9F%B3%E7%81%B0%E5%8C%96



すると以下のようにあります。



〜〜〜〜〜以下引用部分〜〜〜〜〜
石灰化(英: calcification)とは軟部組織にカルシウム塩が沈着する現象あるいは沈着した状態。様々な生物で見られ、結果として硬化した組織などが形成される。


動物においては細胞間に体液中のカルシウムイオンが炭酸カルシウムなどの形で細胞間に沈着することで起こるもので、正常な代謝の結果として起こる場合も、異常な状態で起こるものもある。


正常な形としては、脊椎動物における骨組織での場合、節足動物、特に甲殻類の外骨格の場合、サンゴなど刺胞動物の骨格形成の場合などがある。他に体外に分泌されるものに軟体動物などの殻、環形動物などの棲管の例がある。




石灰化は無機質バランスの異常の有無、沈着部位によって分類される。病的石灰沈着とも呼ばれる。
〜〜〜〜〜以上〜〜〜〜〜


と、ほとんどを引用させていただきました。


脊椎動物である人間が骨を作るときの石灰化は正常なんですね。


ただ異常な沈着部位がでてくるとこれが厄介者なのです。
病的石灰沈着ですね。


たとえば五十肩の原因にもなっているようです。


肩関節軟部組織の石灰化で手が肩の高さより上に挙がらなくなる。
これなどはその一例でしょう。
長年かけて柔軟性ある肩の組織を誤用したり酷使するなどで、
肩関節部分の軟部組織にカルシウム塩が沈着。
柔軟性が消え骨のように動かせない組織に化けてしまった。


だから動かせないんです。


五十肩は多少動くようならば痛みが出て無理してでも
動かさないとだめだといわれることもあります。
動かさないようにしておくとそのまま固まって
もっと動けなくなるからと脅かされるのです。


確かにこれも一理あります。


ただもし石灰化が進んでいたとしたら、
骨に付着している腱や靭帯の石灰化部分が剥離骨折を起こしかねない。


それにそうなる前に激痛がでたり不快感がひどく感じられる。
耐え難いような痺れや鋭い引き連れる痛みや
自己防衛する本能があるからそうなれば痛みが出る方向へは
決して動かさないように無意識のうちにしている。


そのような状態が数ヶ月もすれば
気づけば自力で対処できないほどの硬い石灰化状態になっている。



肩関節の石灰沈着性腱板炎などと呼ばれてしまいます。


肩の石灰化したようなものは、
基本的にはリリースしやすいように感じます。
簡単に短時間でとはいかないようなケースもありますが、
手が挙がらなくてこまったといわれていたお客様のほぼすべての方が
手は普通に上げられるだけではなくて、
ぐるんぐるんと普通の方以上にスムースに、
なにげなーく回るようになってしまいます。


お客様のお体の状況ごとですから大きなことは申せませんが、
幸いここ数年ではそういう成果となっております。


ただ人によりまして肩関節はリリースしやすいのですが、
他の関節部分でもひどい石灰化が起きている箇所があります。


肩のリリースの場合には、
腕がちょうどよい持ち手となりハンドルとなり梃子を効かせたりリースなどが容易にできますし、
肩甲骨の周囲の筋肉群も比較的ときやすい位置にあります。



だが他の関節部分でできた石灰化。
こんなところに石灰化がおきるわけないと、
頑として言われるような箇所もありますが。


ですが丁寧に骨がありえない部位に骨以上の硬く冷えた組織がある。
それを指摘してリリースをされていけば、
リリースの具合で先ほどまで痛覚神経が働けないほど
血液が流れていない場所に血液が供給されだしていく。
すると明らかに強い炎症がその場所にあったとわかる。


本人的にはそこに炎症があるなんて、
まったく気づいてない場所だったのです。


またはヨガやバレエ等の全身の柔軟性が必要なことをしていても
どうも動きづらい方向があるということもあるでしょう。
またはフェルデンクライス・メソッドや他のさまざまな動きを伴う
ボディワーク等をしている方々でも、
あるところまではうまくいけるが一線をずっと越えられない感じがする人もいるでしょう。


肩関節あたりの石灰化部分は
腕や肩甲骨を適宜に動かす意識を緻密に積み上げれば対処できるでしょう。


ただ体の中にすでに入り込んで肩関節以外にできてしまった石灰化した部分。
肩を解いたときに利用した腕や肩甲骨のような
梃子の原理を応用できる解き方ができない部分。


どのようにしリリースすればよいのでしょうか?


それでは力ずくで対応して圧をかけたりすれば、
下手をすれば剥離骨折をおこしかねません。


下手な動き方を強いれば、
強烈な痛みが襲ってきて、
以降そういう痛みがでそうな動きを本能的に拒絶して逃げ回ろうとする。



そのような恐怖心と気づかないうちに戦えば体はよけい緊張。
緩みだすようなことはないでしょう。


すでに痛みは血行不良で痛覚神経が麻痺しているとき。
単純に石灰化した組織の周辺は本来伸び縮みできる軟部組織が
柔軟性を失い硬化して動けないものだから、
そこを動かそうとしても動けない。


本人的にも動かせそうな気にもなれない。
動かないものと本人も頑なに信じている。


無理に動かそうとすれば筋肉の張りがきつくなり非常に不快だ。


なので体を動かすような気づきのボディワークやエクササイズなどをしても、
ある程度のところで感覚が途切れてしまいなかなか思うように先に進まない。


いずれにせよ強力な石灰化のブロックができあがれば、
それから逃れることが実質的に難しい現実があります。


そしてこのような石灰化したブロックが体中にできれば
体がだるくなったり
欝のような傾向がでてきたり
呼吸が浅く感じられたり
肩や腰部が張ってみたり
石灰化に関連した関節に違和感を感じたり
自律神経系にも悪影響を与えもしますから。


脚部や脊椎部分に石灰化がおきれば全身の姿勢にも影響します。
首の筋肉や顔の筋肉に石灰化がでれば顔のパーツが左右不釣合いになる。
だから美容にもよくない。


私は体にこのような石灰化したブロックが
入っている量に比例して老化した肉体かどうかを判断しています。


石灰化がほとんどなければ高齢の方でも大変に若々しい。
石灰化が進んでいれば若くてもすでに老化した肉体です。


そう考えてもよいだろうと思います。


また多くの施術院を転々と変えて通われている方々を観ると、
筋膜の癒着を通り越して
ずいぶん多くの石灰化した箇所が内在している人がおられる。


本当に石灰化した部位は、
コンコンッとたたくとスチールのような
硬い感触がある。
ときとして骨よりも硬度がある組織にまでなるからだ。
硬すぎて骨だか石灰化だか一般の人には見分けがつかないし。


そのようなものが自分の体の中にあって
自由を利かないようにブロックしているとは気づいてない。

得体の知れない不快さがずっと続く不思議さを感じる。
それが不安感や恐怖心をあおることさえあるのです。


それにこのような石灰化は放置すれば
徐々に雪だるまのように大きくなるし。
そうすれば不快感が増すだけでなく
体力が減少してくるのが実感できる。


そのような状況のとき私どもがこの石灰化した箇所を適宜緩めていくと、
「なんだかここまでゆるんだのってはじめて。」
とおっしゃっていただけます。



とてもうれしいお言葉です。
私としては仕事への励みとなります。^-^)


自分の体も改善していけると変化の兆しを確信したとき、
少しずつ着実に改善へのステップへと向かわれる。


そのようなお客様もおられるのです。