筋肉の内科的徴候について

たとえばお客様より
「耳鳴やめまいや頭痛に困っているんだよな」
といわれたとします。


そのようなときにアプローチするべき筋肉があります。


それは前部・側部頚椎屈曲筋といわれる、
前斜角筋・中斜角筋・後斜角筋・胸鎖乳突筋です。


この知識の出典は『図説AKのテクニック』P200です。
この本をお持ちの先生は参考として御覧くださいね。


これらの筋肉に問題が出ているとき。
炎症が起きていたりムチ打ちのようになっていたり硬化して収縮ができない異常な状態であったり。
副鼻腔炎、頭痛、めまい、耳鳴、喘息、アレルギー、視覚異常などの
内科的徴候が発生する可能性が高くなっているのです。


そのお客様の言葉を聞いて不具合の部分を教えていただくとき、
頭痛や目まい、そして耳鳴りがあってといわれているし、
そしてこのお客様は花粉症などのアレルギー性疾患を持っているというから。
となると斜角筋と胸鎖乳突筋に問題があるだろうなと察することができます。
なのでささっとそちらをあたりをつけてチェックをします。
そしてもし案の定、硬化などの問題があればリリースする。
特段にお客様にこのことは説明せずにリリースしてますが、
リリース後に問題が多少でも改善したかどうか聞き取ります。
それでおきた問題の軽減などがあれば、
筋肉の問題がそこに部分的にでも絡んできていたのだなと確認できます。


そして斜角筋と胸鎖乳突筋が頭痛や目まい、そして耳鳴りなどの
内科的徴候を示すように
他の筋肉にもそれぞれ特異的な内科的徴候として発生する疾患があるのです。


これについてはときとして目からウロコが剥がれるほど
問題が解決してくれるようなときもときどき起こります。


筋膜をリリースする施術者ならば知っておきたい知識のひとつでしょう。