痛みが出ている部位が問題なのだろうか?

『痛みが出ている部位が問題なのだろうか?』


ときに、そのようなことを詳細に吟味しなければならない。


たとえば、腕を折って固定ギブスをしているようなことをイメージしてみよう。


固定ギブスをしている箇所は、動きが制限されている。
そうすると動けない箇所の動きをカバーしようとして、
別の部位に過剰に負担を強いてしまうことがあります。


そうなると本来は故障をしてもいなかった場所なのに、
過労気味に動きつづけている箇所が熱を持ちます。
やがて炎症をの痛みを訴えだすようなこととなる。


腕を固定しているため動きが制限されてしまっている。
そのために不自然な動きをしていることが原因となり、
正常な別部位に炎症が引き起こされたケースですよね。



このときには腕の骨折が治り固定ギブスが外されるまで、
二次的に発生した別部位の炎症はおさまらないわけです。


つまり固定ギブスのように動きを制限させられた場所があると、
それが引き金になって別部位に負担が丸投げされて炎症がでる。




そういったことがあるのですよね。



ただ人は見えない固定ギブスをしているような体の使い方をしていることがある。
そのような使い方をしていて固定している部位以外の箇所に炎症が同様に生じる。



それは体の使い方の誤用といえるでしょう。



本来の人体の設計通りに体を使いましたら、
そのような二次的な炎症は起きないのです。


神が造りたもうたといえるような、
非常によくできた体の仕組みがある。
そちらについて研究すればするほど、
すっきり使い方が理詰めでイメージできます。


ただ人間は悲しいことに私も含めてですが、
多くの体の使い方の誤用を身につけていた。
そのために本来は使うべき筋肉や靭帯や骨格を使わないように固定していた。
そしてあたかも固定ギブスをしているような炎症を引き起こすのです。



そのときには、そのような炎症を引き起こしている部位の周囲に、
テンセグリティ体のグリッドが崩れている部分を見つけられます。
体の胴体の一部が出っ張っていたり凹んでいたり。
脚部でもっと筋肉が付いているべきところなのに、
そこの筋肉量が少なく虚脱気味であったり。
いくつものサインがそこに出ているのです。



固定ギブスをリアルにしているならば、
それが外れたときには問題が解消されているわけです。


ですが体の使い方の誤用をしているために使うべき箇所を適切に使いこなさずに、
他の部位に問題を丸投げして炎症を起こしているようなとき。
体の使い方の誤用がある事情を理解して、
体の使い方を修正しなければなりません。


自らの脳の中の身体の使い方のプログラムを組み替える作業が必要だということ。
その手続を正面から取り組みましょうね。
そうすることが自分の体を助けることになるのですから。


このようなケースで施術でできることは、
筋膜が癒着して運動が繊細にできなくなり可動域を失う。
そのような状態をまっさらにリセットすることですから。
問題箇所を修正するバックアップをする程度のことです。


ときとしてこのバックアップがなければ、
体の使い方の再教育が遅々として進められない方も多い。


それは何十年かけても体の使い方がスッキリとわからなかったことが、
施術で他動的に体をリセットされて偏りがなくなったときに、
今まで学んできた体の研究した成果が、
いきなり体で納得がいくようになりましたということも多くあります。