捻挫等によるダメージの継続について

捻挫等によるダメージの継続について


捻挫自体は、関節に関節の許容範囲を超えた動きが与えられた為におきる損傷の一つ。
多くの場合は、医者などに通院したとしても、
シップや痛み止めなどを処方されたり、
テーピングなどでのサポートをなされるようです。
一定期間をすぎれば、捻挫により生じた炎症も癒されていくので、
治癒されるまで様子を見ていきます。


ただ足に捻挫したときには、
場合により捻挫した部分をかばって使わないようにする動き方を自然に工夫しており、
捻挫が改善したあとにその工夫した患部をかばう動きが抜けなくて
体の歪みを作るもとになることがみられます。


そうすると捻挫が元で、
すでに捻挫箇所の炎症は軽快または解消しているにも関わらず、
数ヶ月から数年など長きに渡り不調をおぼえることがあります。


かなりしつこい影響が残り、
いずれ自分でも捻挫が元でこのような体の歪みを創りだしたことさえも忘れてしまいます。


そうなると厄介なことがあります。


歩き方の不具合を見つけて改善を促してみたとしても、
解消か軽快した捻挫箇所の炎症の痛みという恐怖の情報が意識下に残像のようにあり続け、
その存在が歩き方のパターンをすぐにでもまた捻挫時の患部をかばっていた状態に戻す。
患部をかばっている動きをしていると痛みは起きないから心配がないという安心感がある。
そこから離れられなくなってしまう。


もしもいつぞやの捻挫によりこのような体を歪める姿勢を取り歩くパターンを身につけたとわかれば、
すでにそのような心配は避り、安心して理想的な動きをしていってもいいのだと考えを変えられます。


そのような痛みをかばった際の急した恐怖心を払拭してくれ、
安心できるイメージへと描き変えてくれれば神経系の患部への過剰興奮も軽減してくれます。


このようなちょっとしたトラウマのような状態になった感情を落ち着かせることが大切です。
一部、心理戦を必要とするところですね。



ただたとえば患部となった捻挫箇所と連携して内部的な筋膜の引っ掛かりを作ってしまうこともあります。


特に捻挫という関節に関節の許容範囲を超えた動きが与えられたような、
いきなり無理に関節を伸ばされてしまうときには、
反射的に引き伸ばされすぎると筋肉がちぎれてしまうのでやばいと感じ、
異様に強い力で引き伸ばされまいとして非常に強い力で収縮してしまう。
そのときの収縮力が、近所のすでにしこりとなっている部分に影響して
筋膜のよれやトリガーバンドのよじれ等を生じさせてしまいます。
これはおそらく一般の方には、内部的に起きている仕組みがわからずに
訳の分からない変な状態だと思えてならないでしょう。


このような場合には、
捻挫した患部が治っても、
副次的な問題として長く不快感が続いてしまうので気をつけねばなりません。


気づかぬうちに、いつしかこれがまた身体を歪ませる起因となり、
なかなか原因を追って拭えないものとして体の内側に隠されることにもなる。



では、このようなときはどんな手法で改善を試みればいいでしょうか。


たとえば、
オステオパシー系の手技にオーソパシックメディスンというテクニックがあり、
そちらのテクニックを用いればこのような不具合を改善させやすいように思う。
こちらのテクニックは場合により、ちょっと痛みが強く出るのが玉に瑕ですが、
半年やら後々までその痛みという不快感が続くことを解消できるならば、
それも悪くはない選択だと思います。


即効性がありますからね。


施術後に、不思議なほど先ほどまでの問題が消えていることに気づくでしょう。



このようなこともあるため、
以前にもし捻挫や怪我などの不具合を足や手、それに体の各部に起きていたならば、
その状況をいつくらいにどのような発生状況で、どのような回復具合だったかなど
正確に施術者に伝えてくれるといいでしょう。


細かく伝えていただいたほうが、
私は助かります。


そのような情報をいただくことにより、
皮膚の下の目に見えない隠された部分を想像することができるようになります。
そのイメージが施術をして進めていくに従って、
知っていたかどうかで違った施術の進行へとつながることもあるでしょう。


神の手のような優れた施術者ならばそれらをすべて見透かすこともできるでしょうが、
私はそのようなところまでいっておりませんし、
おそらく大方の施術者もそうだと思います。
本当に見つけるのが大変なことがあるのです。


トリガーバンドのよじれなどは、
ときとしてわずか米粒の半分以下の数ミリでも強い痛みが生じさせられる原因になる。
急性で生じた捻挫部分という場所以外の深層筋と絡んで生じた痛みは見つけにくくて、
それが不可解な不快さとしてできてしまう。
だからもしも以前に捻挫したことがあってと教えていただいたとしても、
相当な力量のある施術者でなければ深層部分までは見て取ってくれない。


これはときには容易に解消しづらいしびれなどにも発展したり、
複雑なことを引っ張ってくる。


痛みは強くて大変なのが捻挫です。
それが元で、副次的になかなか難しいケースもでてくるようですので。
相当粘って多種多様な可能性を考慮して対処してくれる方でなければ、
恒常的な改善が続かないこともあります。


なんらかの不可解さが続くようなときには、
少し大変ですが対応していただけそうな施術者を見つけるよう
探していただいたほうがいいこともあります。