筋緊張状態がぬぐえないのは、無意識のうちに筋に力をいれていたわけではありません。意識的にその筋をかためていたということであります。

以前、お客様のY様から『からだとこころの健康学』という本を頂戴いたしました。
ありがとうございました!!

本書の56ページの
「からだの構造」という章を読んでいて感じたことです。


人間は、動物です。

動物とは「無意識に動く植物的な器官」と「意識的に動く動物的な器官」の二つにより構成されています。


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【植物性器官はいのちの根源を担当して無意識に動く】

取り入れる消化し呼吸する。
配る血液系と脈管系。
排出する泌尿器系と生殖系。
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【動物性器官は植物性器官の補助として意識的に動く】

情報を受けとる感覚系
内部で伝える神経伝達
外へ表現する運動系


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上述した内容が本書に書かれており、
もっともだと感じつつ、
私自身、反省しなければならないと思えた点がでてきました。



このように、
植物性器官を私たちはベースに持ちながら、
動物性器官を補助として活用しています。

イメージしてみればその通りなのですが、
動物性器官が、交感神経を鼓舞しすぎると、
植物性器官が、副交感神経のスイッチが入りづらくなってしまいます。
このような状態におちいれば、自律神経を失調をした状態となります。
カラダのバランスが乱れることとなります。

このような動物性器官がしきる交感神経系の過剰が、
深刻な病を引き起こす条件となることがでてきます。
気を付けておきたいですよね。



個人的なことですが、
数日前にフェルデンクライスメソッドやアレクサンダーテクニークの本をPDF化する作業をしながら、
運動系が理想的な作動ができず緊張させないこと。
感覚と神経により運動系をコントロールしていく。
運動系の緊張は、無意識下に起きているものと思われがちだが、
実際には植物性器官のような無意識に動くものではないことがわかれば。
運動系の緊張は、意識的に起こしてしまっているものに違いないのです。

だからこそ運動系の緊張を解くには、意識的に起こさせる反射が緊張だと理解すること。

運動系の緊張は一見すると無意識の産物に見えても、意識により生み出されるものです。
それが「正解 〇 」です。

つい私は「無意識に緊張しちゃうんだよね」と口にすることがあるのですが、
そこにある嘘を垂れ流していては、改善するための介入の手があやふやになるでしょう。
そう思うと恥ずかしいことを言ってしまったなと、
お客様にそのような説明をしてきたことを猛反省しました。


自分が意識しておこなっている「筋に対して送る命令」に気づけたときに、
その命令をだすメリットの有無を問うことで介入がしやすくなってきます。


細かいことを言うようですが、
動的な可動が大きくあるのが動物性器官側ですから、
そこでのミスがでないように正せることが大事です。
植物性器官上の動きこそ無意識に動くものだから、
そこを直接的に接してハンドリングするのは困難なので、
そうするにはやり方を工夫しなければならなくなります。



運動系の乱れ運動性器官に異常をあたえるのは想像しやすいが、
植物性器官の関連筋やデルマトームというような関係の根が運動性器官に張り付いて鍵となっているものですから。
その人体上の運動系の部位と、植物系の消化・呼吸、循環系、泌尿系・生殖系がエリアごとに対応しているところがありますので。

意外なほど運動性器官をなだめ交感神経優位のスイッチを解除できるようになると、
植物性器官が自然に働きが活発化して副交感神経のスイッチが入る。
それと同時に体調を整えて体質を改善してくれることにもなります。

また副交感神経のスイッチがしばらく入りづらくなったままの体の免疫系をつかさどる器官に物理的な問題が生じます。
それは胸腺等が委縮が激しくなるよう形質的な貧弱さを示します。
それは胸腺にかかる肉体的な器質上の問題から起こされるストレスと、
他には精神的に過剰にストレスを加えられたり、加え続けられたときに委縮して免疫物質を貯め置けなくなっていきます。

いまのコロナ感染のリスクがある時代では、(免疫系は植物性器官に含めていいと思うのですが)免疫系の強力な作用を及ぼす
「胸腺の形質的な豊かさ」や「胸腺が動くよう他から正常に加えられるポンピング力」の状態などは気に留めておくべきなのかもしれません。




私ごとですが、最近、運動は歩くことに終始していますが、ウォーキングメディテーションのような気付きの瞑想もありますが、
そればかりでは意識的に筋肉の緊張を手放さない操作を続ける私がいる発見ができるまでには足りていないのです。
質のいいムーブメント系のボディワークを体験して意識的に動く意義と成果をくみとる機会は必須だなと感じます。

緊急事態宣言が終わればフェルデンクライスメソッドのFIをお願いしようと思っています。
いまの時期にしかできない自身で個人の内側を観て知識や経験の積み重ね方もありますが、
直接、優れたボディワーカーからボディワークのセッションを通して感じられるものは、
大きな気づきへの起爆剤となります。
そこを体験できないままで自己成長が遅速するのは、口惜しいところですよね。