暑い日のさなかでも、ベン石温熱器。 大腰筋リリースで大活躍してくれてます!

お客様は異なりますが、ここ数回の施術で、
大腰筋に立体的なアプローチをさせていただく機会がありました。

ヒレカツ定食をいただくとき、
さっぱりした楕円形の棒状のお肉が大腰筋です。

通常、おなかを押すときなど、
手掌で押せば、手の指やその奥にある指先の骨が臓器に対して危険を強いることになります。

特に指先の先っぽの形状は、返しのある釣り針のようになって腹部の臓器を不用意に触って、
その指先のフックで臓器をひっかけてしまえばダメージを与えてしまう尖度があります。

それを避けるためにはどうすればいいのか。

単純ですが、点で釘刺しするような指先の触手を直接つけて腹部の内容をみなければいい。
私は、最近は接触面積が大きくてなだらかな接する面を持ったベン石温熱器越しに、
患部のコンディションを把握していきます。

これ、慣れないとまったく内容が見えてこないと思いますが、
さすが一年以上にわたって使いこなしてきたため、
ベン石温熱器越しに触れたものの形状や硬さ粘度などが読めるようになりました。

このときは臓器に問題が潜伏していないかを確認の上、
安全があれば多少の圧を持って患部に触れたベン石の接触する部位をローリングしたり、上をなぞったり、連続した高速微振動というスピードをあたえた加速系のリリースを測ったり。
それらを繰り返すうちに、指先で患部を触っているときか、またはそれ以上の精度で患部の状態が把握できるような感触が得られます。

そうやって十分な情報を得られるようになった結果、
大腰筋を腹部の前方から背側へ向けた圧をかけてのリリースにとどまらず、
大腰筋の側面の深さや状態を読み取ってから、側面リリースができるよう進んできました。

もちろん。
臓器越しに大腰筋を圧することのリスクがあるため、
ムリや無茶はできません。

ただ以前では大腰筋の側面、特に背に接した深度にて硬軟や癒着度状態を知ることは難しくありました。
それに大腰筋に対して腹横筋側から正中に向けて側面からの圧を配るとき、
安定的な圧をかなえられなければ負担が大きくなるので。
おそらくベン石温熱器越しにここを診るのは、
相応の修練が積まれた後になってできること
そのように感じられます。




昨日は同業者をなさっておられるお客様の施術でしたが、
この大腰筋から側面を解くというやり方ができなければ
問題の深層がわからないといった状況に陥るところでした。

それがベン石温熱器越しに内部を把握する精度が高まることで、
お客様の状態を推測したものの正否を調べつつ、
同時にリリースをしていくことを、何十回と繰り出せたことが昨日の一度の施術で、
おおよそ現状の負担感の要因は大腰筋の部分過緊張によるもの、とお伝え出来ました。

大腰筋の背側左手が足の親指の不具合から立ち上がってきて過剰な緊張を強いている、
という状態を無意識になさっておられたことが起因でしたから。
そこがわからなくてとりあえずの仕上げをしていたら、
わずか数十分で、また体が先ほどの不調と化した状態を再現していたことでしょう。
じつは患部を解いた直後に、また患部に筋緊張を強いて凝りを創って体を支えようとするとき。
そのときは患部の筋肉の緊縮率が先ほど以上に高まるため、
いままでに作られていなかった体のゆがませ方をし始めます。

そこを通らないようにするには、適切な原因を見つけだして身体操作上の注意をお願いするか、
解くことを断念するかの2つにひとつとなります。

そして問題が複雑で推測も困難となれば、解くことを断念せざるを得ない。
それは施術院等で患部のみをとにかくリリースをされたという方々が陥る、
この人為的なゆがみは治せないですという、複雑系な重力線にそぐわない問題を作るよりも、
解かないほうがましだという場合があるからです。
ほんとうに他の先生がなさった仕事で、こんなことされてたら治せませんということがあります。
対して重力線に体をそぐうようにして、無意識にカラダをゆがめてバランスとるという最小限のゆがませかたであれば、
それはどこの部位をどれだけリリースすれば全身がうまく整えられるようになるか着地点がわかります。
ですが他の先生がなさって意図がわからないリリースでゆがみができたときは、
お客様を前にして顔に出すことはありませんが匙を投げることがでてきます。

それは適切な原因を見いだせていけるための推測が打ち出せていなければ、私自身がなす仕事でも、
そのような状態におちちるリスクがでてきます。

今回、ベン石温熱器で大腰筋の側面を把握する技術がなければ、
解くことを断念して全体像を底上げしたまでのところで様子見にするしかなかったと考えられます。
ベン石温熱器のベン石の遠赤外線による患部の硬さや癒着が強圧以外の用法で解かれ進むものです。
これができなければ、「あっ、やっぱ、梨状筋じゃなくて、大腰筋の問題だ」と同業者のお客様にも説得力を持って
お伝えする結果がえられたと思われます。
大腰筋の一般的なトリガーポイントがわかっていて、おおよそ大腰筋だと問題はわかっていたとしても、
結果的にその大腰筋の長年お体を誠意ある施術の仕事をなさる陰で、年輪のように凝りをはびこらせて裏に入ると。
やはりCTやレントゲン写真には写ることがない変質が起きてしまうもので、
そこが緩められて、そうした後の違いを感じてもらうしか改善の実感を得られるものではありません。。。




こういった暑い日のさなかですが、
ベン石温熱器を使った筋膜リリースは、
進化を続けさせていただいております。




個人的にはこちらで施術を続けることも、あと数年だと思います。
体力消費のきつさもありますが、自分的に中医学診断の勉強が進むことで、
別の面でしていきたいことへと歩みを進めたい気持ちがわいてきています。

そういった変化の前に、ベン石温熱器のポテンシャルを引き出す作業は、
きっちり得ておこうと考えているこの頃です。