手のひらを上向きに。。。から余談へ

座禅をしたことがありますか?


たとえば座禅の仕方が書かれた本を参照する。


手のひらを太ももの付け根あたりに置きます。
そのとき手のひらの内側を上に向けるでしょ?


こうすると丹田が座るのです。


手のひらの内側を太ももを握るかのように密着させるとどうなるでしょう。
肩が少し張って上に持ち上がるような感じはしませんか?


手を前に習えのように前に伸ばして突き出してみてください。


そのときに手のひらを上に向けてみて。
そうすると多少重いものを手のひらに乗せても大丈夫。


そのときに手のひらを下に向けてみて。
そうすると少しでも物を手に乗っけようなものなら、
わずか3分も持たない。
肩がわなわな震え、呼吸もつまりだします。
これはやれば誰でもわかる範囲のことです。


体感力がいい人なら腰が詰まり縮んでしまうのにも気づくでしょう。


では、
パソコンを利用するときにキーボードを打ちますが、
そのときはどうしても手のひらを下向きにしてしまいます。
その状態を丹力がないものが続ければ肩が上がり呼吸が詰まりだす。
さっきの手のひらを下向きにしたときの現象が起こるのです。
長時間、継続的にキーボードを打ち続ける職業の方は
意識的手のひらを上に向けて
ちょっとの間でも姿勢のリセットを心がけましょう。



ペンで文字を書くときも下向きにしますよね。
そとのきはもし右利きでペンを右に持ち、
左手がフリーであれば左手の手のひらを上に向けてみて。
そして座位ならば手のひらを太ももの付け根のところに。
すると慣れれば背筋を自然に伸ばしやすくなる。
呼吸も乱れずに疲れにくく感じるかもしれません。


特殊な修練をすれば手のひらを下に向けても肩をあげたりせず
呼吸や姿勢を維持できるようにすることは可能です。
ただし大胆に腕を広く伸ばしたり縮めたりと、
遠方まで運んだりするときにはその対応が難しくなるでしょう。


そのときは手のひらを上にしながら使えるよう工夫するといい。


施術でマッサージをするときに顕著なのですが、
手のひらを下に向けて圧をかける時間が長いため、
腰や肩にかかる負担は顕著なものです。
注意をせねばならないでしょうね。


体の使い方の工夫次第で施術成果や効率も上がるし、
施術者の肉体への負担も軽減できます。
そうしてきつい施術法も自分のものにしていきます。
素人が一見すると簡単そうにみえる施術中の動作に
本にも書かれていないノウハウを編み出しつぎ込む。


誰でも簡単にできるものは簡単にまねられてしまう。
職人としての評価と存在価値が下がってしまいます。
険しい道のりだから、
貴石の原石を磨き輝かせることができるのです。


堂々と技術を見せても盗めない技量を詰め込めば、
おいそれとは盗まれないですから。
盗んでもそれはたいてい似て非なるものとしか表現できない。


アスリートのパフォーマンスは目の前で実演されているのだが、
それを容易にまねて同じパフォーマンスをできる人間はほとんどいない。
それと同様の話といえるでしょう。


体を使った修練が必要な問題ならば
体を以前の状態を離れて現状保存維持本能から逃れ変化させるには、
日々ちょっとの変化改善を蓄積し変えていくしかない。
そこにパフォーマンスを生み出した背景や過程が絡んでくる。


だから少し遠回りして時間をかけても、
独力で構築した技術を持つほうがいい。


そのようなものを持てるようになるまで、
歯を食いしばりがんばるといいでしょう。