棒状のものの握り方の工夫

お客様とダンベルの握り方について、
少しだけお話をいたしました。


私はダンベルは持ったことはないんですが、
高校生時代に部活で竹刀を手にしたことがあります。


竹刀を握るときにどう握るか。
そのときぜんぜんわかってませんでした。


とにかく力任せで握っておかないと、
相手の面打ちを飛ばされた勢いある竹刀を受けきれないと思いまして。
必死に握ってしまったのです。


ただそうすると残念な結果となっていたのですね。


おとなになって木刀をちょっとだけ触れたときに、
どうやってもてばよいかを合気道をしている先生から聞いたことがあります。


的確なご指導で深く納得し感銘を受けまして。


『木刀を持つときはね。
まずは木刀を触り形状を確かめます。
木刀をやさしく手の平で巻きつける。
手の平や指が触れている肉球部分を潰さないように。
握力で握るのではないのです。
手の指の腱を使い握った状態の形状を記憶させます。
その状態で手の内側を沿わせて密着させれ手のひらの”摩擦”で粘り付ける。
あとは小指と薬指と指の親指の付け根の拇指球で引っ掛ける。
親指や人差し指などは握りこんだら
伸びやかでしなやかな木刀の動きができなくなります』


実際に、
木刀や何か棒状のものを握って振り回してもらえればわかるでしょう。


親指や人差し指などが力みが入りつつ屈曲すれば
大胸筋が硬直して体の内側に力がこもります。
手首が動けなくなります。
呼吸がしづらくなり呼吸器にダメージを与えます。
これで無理して振り無茶をすれば
肘や手首を故障するし剣術の力を養成できません。


それに対して小指や薬指に力を込めて握れば
脇が締まり肩甲骨部分に強力な力を発揮する。
手首が自由に動けるし肩甲骨がずるずると動けてリーチが長くなる。
呼吸を邪魔しません。


この木刀の握り方はダンベルを持つときも応用が効くのです。


ダンベルを持つときには最初は軽いウエイトで
握り方やフォームを正確にするようにしていく。


そこを徹底しておくことが大切です。


筋肉の収縮度で状態を感じ取るだけでは不完全で
骨の運びを関節の角度も考慮した上で仕上げていくこと。
骨の配置をイメージしておくようにしてください。


ただそんな面倒なことはしたくなくて
大胸筋を鍛えてムキムキにしたい!という方もいるはず。


私の施術では肋骨の形状ばらつきをチェックして
問題部分を修正するようにしているのですが、
大胸筋がどうしても利き手側かそうではない側かでは
力の入れようが正確にするのがむずかしくて。
フォームを正確に意識していない人の肋骨は
形状に潰れているや膨張してそのまま固まっている。
多くが問題のあるようです。


そうなると重心がかなりぶれた位置にずれてしまい、
後々に脚部が異常に硬くなりやすくなったりします。
ちょっと注意が必要なところではないかと思います。