肥田春充先生の「手」

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人差し指と中指を握るか伸ばすか.png

上図の左右の写真。
肥田春充先生の強健術をおこなうときの手の型の2つのパターンです。

一見すると左の写真も右の写真も同様なものに見えてしまうでしょう。

ですが私どもでは目のつけどころで、
手首の反り返りや手首のしわの深さ、
手首の腱部が張り出していないかどうかなど、
他にもそれぞれの特徴の違いを探し出します。

すると明瞭な差異と良否がわかってきます。



以前、強健術の本の読みが甘かったのか私は右側の残念な手でした。 ==;
人差し指と中指を、単純に手の内側方向へと折り曲げてグーにした。。。

これじゃ、普通のグー・チョキ・パーのグーじゃないか!


人差し指と中指を親指で押さえて、薬指と小指と分けた意図を汲み取れていませんでした。
親指を根本的に何に見えるのか。
意味が消化できていませんでした。
独りで本を参照しつつやっていくところのリスクでしょうか。

右側の手の握りで強健術の型をすれば、首、腰、膝がいかれてしまうわけです。。。



正解と私が今考えているのは,以下となると考えています。

左側の手の図は人差し指と中指を親指で押さえつつ橈骨を前方へと押し出しつつ跳ね上げます。
薬指と小指は尺骨を体幹方向へ引きつつ軽く握ります。


意識は、橈骨を前方へ伸長させる操作と尺骨を体幹へ引くそれぞれの量を土台とします。
その上で手指の親指を人差し指と中指を親指による跳ね上げ圧量と
薬指と小指で親指を握る圧量の調和を精密に親指か感じ取るようにするセンサー役を担わせること。


親指への圧感が、薬指と小指が強圧すぎて薬指と小指が弱圧であれば、その手は死にます。
橈骨と尺骨の動作を人差し指と中指と薬指と小指が象徴し、つりあいを見出す触覚化します。

親指への圧感が、薬指と小指のセットと薬指と小指とが拮抗した量に置き、
拮抗が玄妙に一致すればするほど、そこから圧の微差を意図して作れば氷上を滑るように、
最良の手の動き(肩甲骨・肩関節、肘関節、手首関節)のみならず、全身が潤沢な動作する状態が現れてきます。


また動作により橈骨を体幹へ引き、尺骨を前方へ送るといった、逆式も修練する必要があります。



橈骨と尺骨に分かれた2本の前腕部の骨をどう分析しもちいるか。
そのときの肩甲骨周辺のローテーターカフがどう操作されたかを観察し、
そこでの再現性ある動きを作り出せるようになるか。

運動が苦手な私にはだいぶ練習しても、まだ不十分な練習段階です。
ですがそれでも動きの精査が可能となり安定的にいました操作を記録し改変を繰り返すようになりました。
この操作法が納得できるようになってきたため、
施術のときの首筋などで要求されるミリ単位以下の部位に1グラム以下の必要圧を、
必要な方向へ複雑な動きの方向変化をつけながら圧移動ができるようになってきました。


ベン石温熱器等がなければ首筋を深層までリリースするのは、私のやり方ではできませんが、
それをかなえるのも自分自身の身体を道具として使いこなすことがまっさきに要求されてのこと。
そこが整えられ磨かれることも大切だと思います。


人差し指と中指を握るか伸ばすか2.png