中国武術に意拳というすぐれた武術があります。
そちらに立禅というエクササイズがあります。
立禅をすることで強固な当たり負けしない体幹部を造るのです。
体幹の作り方の良し悪しが武術となるかどうかにかかわります。
もしダンサーであれば、
安定した脊椎をつくり、
ピルエットのような回転技などに役立つでしょう。
一般の方が立つときの姿勢は、
腰椎が前弯し胸椎が後弯するのが普通。
立禅では、
腰椎は前弯させすぎずにフラット気味に、
胸椎も後弯させすぎずにフラット気味に。
腰部と胸部の前後湾曲を押さえS字のカーブをまっすぐにする感じです。
そして骨盤の尾骨を少し前側にします。
この状態を剣道では『袴腰』と呼ぶそうです。
この腰を作ったそこそこ体の自由が効く状態の人であれば、
前から押しても後ろから押してもびくともしない。
このときの腹部の横から見たレントゲン写真をとるならば、
内臓がびっくりするほど住み心地のよい状態になっている。
それにより腹式呼吸が非常に楽に効率よくできます。
腰部の起立筋がぴーんと引っ張られてしまうかと思えば、
そうではない。
脊椎という骨がきれいに縦に積まれて安定しているため、
椎骨の各ブロックが体幹を支える力が強力になる。
そうなるとムダな起立筋の張りやコリがなくなる。
かえって弛緩して緩みだすのです。
このような立禅というエクササイズの成果は、
意拳を習っている方々ならば周知のことでしょう。
私はこの体幹部分のコントロールされた状態を
普段でもキープできるように
いろいろと工夫しています。^-^)
書籍などのメディアで立禅を学び取れるのは
動きの道理がある程度わかっている人ですね。
実際に自分の体でやってみると、
これで良いかどうかわからなく
自信を持つことができない。
私も未だ模索中で難しいものです。
本当はしっかりこのような体幹を
養成できている先生から直伝されるのがよいのでしょう。
ただなかなかそのような機会が恵まれないとき。
私が先ほどネットで『立禅』を検索したら、
昔はちらほらしかなかった情報がびっくりするほどの数がヒット。
興味がありましたら、
ちょっと調べてみてくださいね。
立禅を練習してから脊椎部分の立ち姿勢を工夫すると、
体のパワーやしなやかさが格段に上がるでしょう。