外面(そとづら)と内面(うちづら)の使い分け

先日、お客様より興味深い話を聞きました。


詳細は話せませんが、
特別養護老人ホームのような施設での職員をなさっておられる方と話をする機会があったそうです。


施設の職員をしている方が、
「本当に私どものところは大変なんですよ〜」というのかと思っておりました。


ですが、意外な答えが返ってきました。


「私たちの施設の中では、皆さん外面しか見せませんから」


たとえ軽度の認知症となられている方でも、
施設に来ると自分の家の中にいたときのような激しい内面(うちづら)を押し出すことは控え、
外面(そとづら)しかみせることがない。


他人に見せるそとづらと身内に見せるうちづら。
そこの隔たりが大きいのでしょう。


うちづらではどのような修羅場になるかを熟知しているキャリアがある職員だからこそ、
そとづらだからまだまだ私どもは家人の方々よりも大変ではないのですよというのです。





人は誰しもうちづらとそとづらがあるのでしょう。


とある心理学の本を読めば、
ほとんどの人は二重人格どころか、三重とか四重はざらだそうです。


うちづらとそとづらがかけ離れていれば、
こはちょっとした二重人格のようです。


そとづらでは品行方正にしていたのでしたら、
それをうちづらでもしていくように気を配れば。
身内でのトラブルの激化も少なくなるかもしれません。


私自身、家族に甘えすぎてしまったり、
以前離婚したときの奥さんに寄りかかったり。
そんなことが思えるようなこともありました。



平本あきお氏の『平本あきお「コミュニケーション 伝える技術」』
のようなものも役だっています。
大人の伝え方といいますか、
目的を理解した上での話ができるようにするには。
私自身はまだ修行が足りていませんが、
伝える技術を教わることで役立つことがありました。


どのように伝えればいいのかという技術がなかった。
それは自分にとり大変に不幸なことだとも思います。


そとづらばかりで生きていけば息苦しくなります。
うちづらばかりで甘えては共に暮らせなくなります。


特に共依存のようであってはなりませんからね。
互いに頼り合うよりも
互いに楽しく生きられるよう
工夫していけばよいことでしょう。



今のうちからうちづらを少しでも品行方正にしよう。
(これは私自身に語りかけている言葉です ^-^;)


そうするための駆け引きや伝え方の技術を磨いたほうが、
生きやすくなると自分を観ていて思いました。
相手を立ててばかりのような一方通行は駄目だし、
こちらを主張してばかりで相手を顧みないのはもっての外です。
身内がwin & winになれるような采配。


そんなところをどう対処すればいいのか。
意外なほど、なにも知らなかったのだな、
と気づけただけでも、よしとしましょう。


不思議とこれは離婚前に聞いたとしたら、
ここまで理解できなかったことでしょう。




たまたま知り合いに離婚を考えておられる方が数名おられます。


できればときとしてうちづらを外してみて、
そとづらでパートナーをみていただければ、
そして接していただくことができましたら。


どのようなことが起こるのでしょう。


身内に対してだからしてしまう甘え。
わかってくれて当然という思いなど、
他人だったらわからないのが当然で、
少しでも意にそってくれれば最高にありがたい。
そんな感覚に、数時間だけなってみてもいいかな。


過去の自分にいえるアドバイスですね。


そのようなことを思います。