脊椎の深層筋が尻尾まで伸びているという視点をもとう

魚はしっぽを左右にパワフルに振ることで泳ぎます。


コイの泳ぐ姿.gif


こんな、感じ。^-^;


ぜひ一度、
魚の筋肉と骨を分析してみてください。
すると頭の付け根辺りから尻尾の方にまで
連携して伸びる連続する筋肉の流れを見つけられるかもしれません。


しっぽを振るという動作をするとき、
おしりだけを左右に振るのではなく、
脊椎を取り囲む筋肉部分の筋肉をしっかり使っています。
すると生簀に魚がいれられていたとして、
勢い良く水面をジャンプすることで脱出。
自分の身長の5倍以上もの高さまで飛ぶこともあるそうです。


もしも人間ならば、170cmの身長を持つ人だったら、
8m50cmほど水面より上へジャンプするほどのこと。


そんな超人的なパワーは、人間にないのかもしれないが、
人の体をつぶさに解剖学図譜でチェックしてみるといい。


尾椎へ伸びる背中の筋肉たち.png


すると背中の胸椎や肋骨に付着点を持つ深層筋群が、
仙椎や尾椎にまで伸びてそこに終点があります。


つまり人の背中の深層筋はしっぽまで伸びていて統合されてる。


ならばその背中の深層筋が行き着く先のしっぽを自在に操れば、
それは背中の椎骨や肋骨などを動かしていることとなるのです。


ここは、とても大事なところでしょう。



しっぽへ肋骨から伸びる腸肋筋の存在からあきらかなように、
しっぽが動けば肋骨が動かされていくため呼吸動作に深く関連することがわかるでしょう。
その上で、より繊細に動きを作り出す感覚がある人であれば、
このしっぽの動きが歩行時は8の字に揺らす動作となることもわかるかもしれません。^-^)


ヨガ等のエクササイズを指導されている際に、
呼吸に注意を向けてといわれたようなとき。
私ならばしっぽの部位のムーブメントをどう操るべきでしょうかという指示と受ける。


そしてしっぽを動かすときの感じでは、
大きく前後の骨盤底をゆりかごにする自由な動きができるならばそうしても良いが、
椅子に腰掛けている時や床への座位のときなどはそうもできない。
それにバレエダンサーの場合には骨盤底を前後にゆりかごにとすれば、
それが目立てばおかしな動作をしているなと注意されかねませんから。


そのようなときには、腰仙関節の関節の間の切り離し広げる動作と間を縮める動作や、
腰椎椎間板の上下のクッション性を利用していくことにします。
自由な発想で自分にあった動き方を見つけていただければいいでしょう。


もし呼吸に注意を向けてという意味を狭く捉えてしまい、
しっぽの部分の動きを創りださずに胸郭にばかり意識を向けていたとしたら、
肩の力みは抜くことは難しいと思います。
そして、その様子を観た先生が「違う、違う!」と言うが、
なんのことだかわからない、ということもありますよね〜。^-^;


そしてしっぽの部分から動きを真っ先に作り出さない人は、
多いケースでは利き手や利き足が先に動いてそちらの作動が強い。
そのため体の使い方が片務に偏るようになる。
その時点で、すでに中心軸からは意識ははぐれてしまっています。



それでも、一般的な許容範囲であればいいでしょう。
しかし、その許容範囲が少なく見積もられる世界もあります。



確かテレビで、
黒木知宏というジョニーと呼ばれたピッチャーが、
新人ピッチャーを発掘するときのポイントを教えていた。
まず大器と思われる新人候補のピッチャーのお母さんに会いに行く。


そして、お母さんのお尻をみて、将来の活躍があるかないかを判断。


一流のピッチャーになるには
お母さんのお尻が豊かであったほうがいい。
貧相であれば、そこでNGとされてしまう。
経験則的に知り得たノウハウかもしれませんが、
私もこれによる正解率は高いのではと思います。


おそらくお母さんのお尻を観察するときに、
動きの良し悪しなどもチェック項目にして
その動作が背中全体と連動連鎖しているか、
それを観ればいいわけです。


赤ちゃんのときに身近にいた者から動作をコピーして身に付けるというのが人間の動作獲得のステップです。
そしてもっとも身近で世話をしてくれた人が母親であれば、
その動作が脳裏に刷り込まれているところが少なからずあるようですから。
後天的に、動きの質を上げるためにどうすればいいのかを、
専門的に研究でもしていけば母親のモーションコピーから
抜け出すこともできるでしょうが、
たいていは抜けだしたつもりでも、
三つ子の魂百までとして残ってる。


プロ野球選手として一流になるには、
そこそこできるとか、そこそこよいとかでは、話にならない。
ずば抜けていい素質がなければ生き残るのは難しい。
お母さんのお尻がいいか悪いかで新人候補の判断をされるのも、
想像だにしなかった評価基準であるのでショックなのだが。


スカウトする方もお金がかかるから慎重だし、
スカウトされる側も正確に評価していただいたほうが、
後々の人生設計を考えるとありがたいことにもなります。


そういったところを考慮すれば、
この黒木知宏流、新人ピッチャー候補の見分け方は唸らせられるところがあります。
ただ、きっとお母さんのお尻だけでなく、
新人候補のお尻もしっかり観て判断をしているものと思いますから。
それでお母さんと新人候補の両者のお尻を観て将来性判断の精度がより高められる。
そういうことなのでしょうね。



私がとあるプロ野球選手でピッチャーをなさっておられる方の施術をさせていただいたとき。
その方の、お尻の状態がボリュームや股関節の柔軟性、ハムストリング筋との兼ね合いなど、
「この人、すごいですね〜!!」とその方を紹介していただいた方に、興奮気味に話したことがあります。
素質が、素晴らしいものがありました。
やはり、お尻の状態を真っ先に観てますね。^-^;
ここは、私に対して一切の嘘がつけないところですから。
そして体の左右差が、ピッチャーにならば大きくもなりそうですが、
それが私の想像したよりもずっと少なかった。
それにも感心しましたし。


私はその養神館合気道塩田剛三師範の本から、尻尾の動きの妙を知り、
そこに技の奥深さ生み出すパワーを感じていました。
金魚が自分の身長の何倍もの高さまで飛び跳ねることからヒントを得て、
そこに金魚の尻尾の運動と自分の体捌きをリンクされれば、
人間も金魚の高飛びほどの超人的な潜在能力をまざまざと発揮できます。
そんなことを塩田剛三師範は演舞で表せいておられましたから。


そしてもしもこのプロ野球選手が、
そのようなお尻の使い方を開眼したら、
元の素養が素晴らしのでどうなるだろうか。


そんなことを考えてウキウキしたことを思い出します。


なのでこの投手の登板機会が映像になっているときには、
スローで歩くときのお尻の揺れや、立位でのお尻と背中の有機的な関連付け状態などを見ますね。
調子がいいときと悪いときも、この部分の様子でチェックできる。


ただこれは、普通の方や、臀部の深層筋まで解いたことがない人には、
ちょっとピンとこないところでもあるかもしれません。 
人それぞれ、マニアックな視点で見つめているものですね。 ^-^