肋骨柔軟性と脊椎の動きやすさは比例する


左右12本づつ肋骨があります。
そして肋骨を付着点にもつ筋肉を上げれば
肋間筋・頚腸肋筋・胸最長筋・胸腸肋筋・
腰腸肋筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋・腰方形筋・
その他多くの関連筋があります。
これらの肋骨に付着する筋肉が収縮して肋骨は動きます。


関心がある方はぜひ詳細な骨格筋図をチェックしてください。
実に多くの筋肉が肋骨に付着しています。


たとえば頚腸肋筋という頚椎(首のほね)と肋骨を結ぶ筋肉が縮むと、
頚椎と肋骨が近づけられます。
これと同様に背骨が動くときは肋骨が動くことが多いいのです。


頚椎や胸椎や腰椎や仙骨
肋骨のスムースな動きと同期して動いているといってもよいかもしれません。


そうであるならば肋骨が動きづらい状態なら背骨も動きにくくなります。


肋骨が動きづらい様子とは、
肋骨を動かす関連筋に硬化短縮があったり、
肋骨を覆う大胸筋や広背筋などが硬化していたり、
肋間筋のしこりが強くて肋骨が変形したまま保持されているときもあります。


そうなると背骨のスムースな動きが抑止されてしまいます。


脊椎というくねくね動く棒を曲げたり伸ばすとき、
肋骨という中心軸から離れたパーツを動かせば容易に中心軸を動かせます。


ちょっと原理は離れるかもしれませんが
硬くてちょっとやそっとじゃひねれない
ビンの回転ねじ式のふたをはずすときに
持ち手の部分を太くすると簡単に開きます。
細い持ち手でひねるよりも太い持ち手でひねるほうが
回転のモーメントが高まるため強い力が出ます。



肋骨のコンディションが良好でなければ、
脊椎の動きに何らかの問題が生じますため、
肋骨の状態を見れば椎間板の狭窄具合や腹式呼吸の様子なども推測できます。


Tシャツなどの薄着では、
肋骨の形状や動き方が観れます。
それで脊椎の動きの得手不得手や偏りなどがわかります。


そして脊椎を矯正するときに同時に肋骨の可動性を修正しなければ
その脊椎は肋骨の不具合に影響されてもとに戻りやすいようです。


肋骨を含む胸郭部分はリリース方法によっては痛みが出やすいものです。
ですがこの部分がゆるみだすことでえられるメリットは計り知れません。