六角大王Super6という3Dソフトのモーフィング機能を利用して、
肋骨と胸骨の動きをGifアニメで表現してみました。
肋骨はバケツの取っ手のようなイメージの動きと、
胸骨が手押しポンプの持ち手のような動きをする、
そのふたつの動きが合成され全体の胸郭部分の動きになります。
これは正常な動きができる胸郭のモーションです。
下図の右手側の整えられて柔軟性のある肋骨です。
この動きがかなうには、
単純に肋骨横断面図の右図のような整えられた形であるだけでは足りません。
肋間筋や肋軟骨部分が柔軟で十分な可動域を持ち、
重心が臍下丹田(おへその下9センチの位置で、腹の内側奥のほうです)に位置していること。
その他、首や腰部の筋肉などが柔軟で、みぞおち部分も詰まりがないこと。
それに横隔膜と肋骨下部が癒着したようにならないこと。
下部肋骨の軟骨部位は消化器に問題があるとしゃくれ上がるような変形をしますのでそれもないこと。
そんな基礎条件もそろってのことでしょう。
また肋骨横断面図の左図の狭まり過ぎた肋骨は、
どのような動きになるのか、、、。
なかなか想像するのが難しいのですが、
左首筋が硬くて肩こりだという人は、
左の腋下は上方へ引き連れつつ萎縮し動きを失います。
右肩が前に回り込むような方は、
右大胸筋が付着した部分も過剰に硬化しつつ発達すれば動きを悪くしてしまうだろう。
ものすごいバリエーションがあるんですよね。
ただいずれにせよ、
数本の肋骨が大きなズレがあれば、
胸肋関節の付着点異常が生じて、
肋軟骨部分の全体の柔軟性は減少しますから。
偏った肋骨の動きができるか、
かなり制限を受けた胸骨ポンプの動きがでる。
そのようなことに落ち着きそうです。
乳の上当たりの胸部の外周にメジャーを当てて、
息を吐いたときと息をすったときの外周の大きさの差を計ります。
そのときに通常の呼吸でも3〜4センチは動くもので、
大きく息を吐いてから息を大きく吸ってというときは
6〜8センチ前後はいくのでは。
それが胸郭の動きに制限が大きいときは、
通常呼吸で1センチ前後しか動かず、
大きく呼吸をしたときにも3センチほどしか胸郭の大きさが変えられないこともあります。
そのようなときは相応に、肺や心臓に、または胸腺や横隔膜の上下動などにも、
プレッシャーがかけられている状態なのかもしれないと推測されることもあるでしょう。
改善が期待されるのかもしれません。