身体的不良状態がはっきりとわかる!そうなると改善手段の評価ができるようになります

 


医者の不養生。
そういった言葉を聞くことは少なくはない。

施術者も、医者ではありませんが自分を過信することで、
気がつけば取り返しがつかない状態に陥る人も少なくありません。
冷静にお客様の身体を見つめる眼で自分の身体も眺める必要があります。


中医学の四診(望診、聞診、切診、問診)のような4つの診断法を勉強していくと、
自分の状態をみることでそれぞれの診断法の勉強を進めることになります。

たとえば数年前に本格的に中医学診断法を勉強し始めていたとき。

『今日は脈が乱れてるな~、脈が飛んだぞ!舌を見ると地図状舌じゃないか』
そんなことを脈診講座中に講師に指摘されていた。
私の母の看護を経て体調を大きく崩していたから。
それから自分の脈を診て舌を診ることなどを習慣とした。

一般的にも体調が良ければ、
肌の艶がいいとか声がスムースに出せる。
そんなことでなんとなくよさそうだなとわかります。

四診は、なんとなくという曖昧さはありません。
客観視して病的状態を表象から読み取ることができ
体調の良し悪しは、まさにそこに描かれていました。
明らかに体調不良へと向いていけば脈状や舌の状況が芳しくない。

私自身、以前も施術に根を詰めて体調不良に陥ったことは何度もありました。
生きた心地もしない状況で、年単位での休業を繰り返しもしました。
でもそうした状態に陥っていたときに、病院での検査をお願いしても、
まだ症状としてなにかが現れている前の状態。
中医学的に申せば『未病』という健と病気の移行期だったようです。

私がシバリンガムを使うと身体が持たないといいつづけていたのは、
身体が疲れが抜けにくいという主観的な状態で感じたことではなく
自身を四診で健康状態を読むことで、
明らかに病が内部へと進行していく様子がみえていたわけです。
それで、シバリンガムはほどほどにしていかないと『死ぬな』と。
そのような状態に陥る危険な脈が現れてきて、
今年の一月から二月半ばまでは施術をやすみ、
自学自習とさせていただいたところがあります。

冬の脈は、一般的に沈脈に傾くのです。
沈脈とは、血流が滞り感がでてきて皮膚の近くに脈管があらず、
いつもより深い位置まで沈み込んで感じられる脈のことです。
ですが冬の時期は、気候が外気の寒さより血流は停滞し陰に。
そうなると自然に沈脈となるわけです。
ですから沈脈となっていても、この時期ではさほど問題なく、
気候のせいだねということに落ち着くのです。
ですが冬の今頃に浮脈といい、脈管が皮膚近くにまで
浮き上がってきてしまうときには要注意です。
多少、脈も飛び始める状態へと悪化傾向へ進行します。
これもひとつの四診でわかる問題ありの表象です。

そういったことがシバリンガムを使うことで現れます。
・・・でも、驚異的に筋膜リリースがかないます。
いままでは取り拭うことが一切不可能であった
本質に関わる範囲へまでアプローチが進みます。
それもあって、ついついシバリンガムは、
極力使わないようにしますとブログで書きました。
ですが自他ともにそれを宣言して歯止めをかけようとしたものの、
患部を目の前にしたら、ついにそれに呼ばれて、
がしがしとシバリンガムが大活躍していました。


そして今週のこと。
みごとに予約が入らなくて身体を休められました。
ほっとするところですが、
ですがただ横になるだけでは
身体の芯に潜り込む病には改善はみられないまま。
こうした体休めのための時期は
必要だから用意された貴重な時間であり、
偶然ではないと考えています。



それで昨日、今日、
スマーティという遠赤外線サウナに長時間入浴。
昨日の夜中に4時間30分。
それなりに身体は柔らかくなり、
芯にできていた首根っこの凝りが表出してきた。
ただ凝りが汗の出を大幅に止めてしまう状態で、
汗が出たときのためのタオルが少し濡れただけ。
固くなりすぎた凝り部分に血流が戻ると起きる
むち打ちのような痛みを覚える。

これで25%ほど、現場を改善へ進められた。
身体的には動けるようには、一応なったわけ。
ただこれで留まるのでよいのかどうか?
75%の不調が身体の歪曲体にのこり、
気血津液の動きを悪化させているもの。

こうした歪曲体をよく改善できないか?


【[命題]シバリンガムで壊した身体だから、
シバリンガムで直せないか?】
という発想で工夫をこらしてみました。

スマーティ(遠赤外線ドーム型サウナ)に入るとき、
硬質のブロックテクニックで使うブロックとして
シバリンガムを代用として利用してみよう。
そう、ひらめいたのです。
カイロプラクティックで使うブロックテクニックは、
くさび形です。
自動車を坂道に止めるときにつかう▲のような形状。
平たい面で固定され安定している。
それが一般的なブロックテクニックにつかう道具です。
それを小さいアメリカンフットボールのボールのような
シバリンガムを6個を使い、身体の下に敷き、
身体を精密に歪曲体を読み込んで、
身体の左右差や上下差を微調整する場に設置して乗る。
本日の午前中の時間(4時間30分)。

シバリンガム(楕円の球体)の上に揺られることで、
筋膜の乱れた並びを効率よく修正を掛けることができる。
そして遠赤外線で身体が和らぐ作用を加えることにより、
筋膜の並びの異常を整地するエネルギーは想像以上です。
デイビスの法則でいう筋膜の理想の並びに戻してくれる。


もともとシバリンガムの垂直補正作用も
スマーティの熱エネルギーによる刺激作用も、
人体の軟部組織の異常を取り除く作用は強力です。
筋膜リリースの理論技術体系で組み合わせ使うことで、
固定概念を壊すことにも繋がりました。


結果、
消化器の影響を示す舌は数十分で絵が変わるものではなく
状態はまだ問題ありの現状を示しているものの、
脈の状態は、一気に改善を示していたのが印象的。
危険な浮脈から『理想の平脈』にすんなり移行し、
まるで毒気がすっかり抜かれてしまったようです。
今晩、もうちょっとスマーティとシバリンガムに
お世話になり消化器のコンディションを改善してみます。


(身体の歪みの状態を把握して修正位置や方向を決め、
 仕上がりの理想形に近づけていくのですが、
 そこには日ごろの施術で培った見立てが効いてます。
 適当にやっても少しは効くかもしれませんが、
 ポイントが、まずは身体の前後屈を修正して、
 次に左右屈に移行します。
 仰向けのときは膝裏に左右ともシバリンガムを入れ、
 膀胱経の経穴『委陽・委中』を刺激するとよい。
 各経絡の流れを改善するようプログラムを組む。
 静的なセルフマイオファッシャルリリースとして、
 独自のやり方で面白い成果がだせたと思います)



 うちではスマーティが常設じゃないので、
 お客様への提供は考えていませんが、
 エステサロンならお客様への提供することが
 できるんじゃなかろうか?


それにしても、
四診で自前の自己診断ができる能力のお陰で、
自分なら大丈夫といい加減な過信することの、
不養生の歯止めが効くようになった。
同時に変化の良否を落ち着いて調べ、
進むべき道が判断できる。

四診がないまま身体へのアプローチをしても、
内科的に前後の評価ができませんものね。

ほんとうに助かります。^^;